小児ぜんそくの重症度は「間欠型」、「軽症持続型」、「中等症持続型」、「重症持続型」の4つに分類されています。
「間欠型」はたまにしか発作を起こさないので、その都度の治療で構わないのですが、「軽症持続型」以上は発作が“持続”しているので「ガイドライン」では継続的治療が必要だとされています。
先日、N市からぜんそくの治療について今のままでいいのか知りたいと遥々受診して下さった患者さんがいらっしゃいました。
以前、食物アレルギーで当院にかかったことがあるのですが、3月に地元の病院にぜんそく発作で入院してしまったそうです。この患者さんの知り合いのお子さんが、当院で吸入薬を使ったぜんそく治療を受けていて調子がいいので、吸入薬の治療が必要かどうか知りたくて相談したかったそうです。
ぜんそくの治療法の選択は、先の述べましたように重症度に依ります。お子さんの発作状況を聞いてみますと、入院するかなり前から状態は悪かったようです。持続する咳を“風邪”と判断されており、悪化して入院してしまったと考えられました。私はその時の状況を診察していないので何とも言えませんが、丁寧に問診してみると冬の頃から「軽症持続型」の状態と考えられました。悪い状態が続いていれば、発作を更に起こしやすくなり、入院することはよくあることだと思います。
あくまで仮定の話ですが、「軽症持続型」と早く認識して予防的治療を開始していれば入院は避けされたかもしれないと思います。アレルギー専門医は咳が続いていると、まずぜんそくが隠れているのではないかと考えます。病気は何でも早期発見・早期治療が基本なので、やはり早く対応したいというのが本音です。
ちなみに親御さんの相談したかったことについてですが、年齢的にもまず内服治療が優先されますので、最近始まった内服薬による予防的治療でまず経過をみていいでしょうと説明しました。
また、ある地元の医療機関で“喘息性気管支炎”と診断され、吸入器を借りて治療していた患者さんが改善が思わしくないと当院を受診されました。日頃の咳の状況をよく聞いてみると、このお子さんも間違いなくぜんそくと診断され、しかも決して軽くない「軽症持続型」と判断されました。
過小に診断されていると、治療不足に陥ります。ぜんそくは慢性の病気なので、軽くないケースでは症状が持続しがちです。そうやって「軽症持続型」から「中等症持続型」に更に悪化することもあります。この患者さんにも、継続的治療が必要ですと説明しました。
治療しても良くならないと当院を受診されるお子さんの多くは、ぜんそくを“風邪”と診断されているものもあれば、「軽症持続型」を「間欠型」と判断されているケースも少なくありません。
1か月に1回の割合で症状がみられれば「軽症持続型」です。咳で頻繁に受診する患者さんがいれば、本当に風邪だろうか?、繰り返していないだろうか?と冷静に考えないといけません。こういう場合はかかりつけ医から判断してもらい、しっかりと治療してもらうのがコツだと思っています。心配な方はご相談下さい。


