ワールドベースボールクラシックで日本が世界一になりました。日本は二連覇ということになりますが、元気をもらった方も多いと思います。
私にとって思い出深いのは、先回の大会の方です。第1回目のWBCの試合の様子を福岡のラーメン屋さんで観ていたことを昨日のことのように思い出します。
平成13年に日本のトップクラスの小児アレルギーの専門病院でアレルギーを学びたいと思い、福岡に国内留学させて頂きました。この時は小児ぜんそくを中心に学ばせて頂きましたが、後々「アレルギー専門を名乗るからには、アトピー性皮膚炎も食物アレルギーにも充分知識がないとやっていけない」ことに気付きます。
そこで平成18年に二度目となる福岡行きを決意します。その年の3月に第1回目のWBCが開催され、福岡の地で王ジャパンの応援をしていたのです。当時は福岡の病院で食物アレルギーの日本の第一人者の先生に金魚のフンのようについて回り、分からないことを聞きまくりました。忙しい外来の間でも嫌な顔ひとつせずに丁寧に答えて下さり、本当に感謝しています。
私も、決してレベルが高いとは言えない新潟県の食物アレルギー事情を知っていましたので、自分が学んだことが新潟県の患者さんの為になると思い、限られた時間の中でいろんなことを吸収しようと必死でした。後にも先にもあんなに“食物アレルギー漬け”になったことはありませんでした。
その中で私の唯一の息抜きと言ってよかったのが、食事でした。新潟とは1200キロも離れており、食事の文化がだいぶ異なります。福岡の場合、ラーメンとなるとほとんど豚骨ラーメンの店しかないのですが、私は結構ハマりました。昨年秋に新潟市にも福岡の豚骨ラーメン屋さんが上陸しましたが、新潟で頼む豚骨ラーメンとは全くの別物です。
そんな訳で、私の中では「WBC」=「福岡の豚骨ラーメン屋」=「食物アレルギー漬けの日々」という構図ができ上がっています。当時、福岡で学ばせて頂いた時に、正しく確実な知識を元に医療することの他に、困っている患者さんには時間をかけて納得いくまで説明する姿勢を学ばせて頂きました。これが私の医療の原点になっていると思っています。
4年後に第3回目のWBCが開催されるそうですが、多くを学ばせて頂いた平成18年の様子をきっとまた思い起こすことと思います。


