小児科 すこやかアレルギークリニック

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クリスマスプレゼント
2008年12月24日 更新

こども達にとっての一大イベントがクリスマスでしょう。私もこどもの頃、クリスマスプレゼントとクリスマスケーキが楽しみで楽しみで(笑)。

当院は食物アレルギーにこだわっており、ここで腕の見せどころです。と言いますのは、ケーキの中には卵とミルクたっぷりの生クリームが使われているからです。

先日、食物負荷試験をやったお子さんがいます。地元の主治医から卵は除去しないとアレルギーの値は下がらないと言われていました。負荷試験もやるべきではないと叱られたそうです。困り果てて、当院に相談のメールが来ました。お母さんには申し訳ないのですが、私は全く逆のことを書きました。「完全除去ではなく、食べさせる努力をして下さい。負荷試験でどらくらいまで食べられるか、評価することが大切です。」、そう返事を出しました。

何度かメールのやり取りがあり、お母さんに私の方針を納得して頂きました。当院へ100キロの道のりをはるばる受診して下さいました。卵製品の負荷試験を行いましたが、結果は大丈夫でした。ちょうどクリスマス直前のことでした。私は「クリスマスケーキが食べられるね!」と言いました。でもクリスマスが近かったので、何気なく言ったつもりでしたが、でもお母さんにとっては大きな意味を持っていたようです。

それは、昨日頂いたお母さんからの感謝のメールの中に書いてありました。お子さんのサンタさんへの手紙に「さんたのけえきおくらさい」と書いてあったそうなのです。

別の患者さんで、やはり100キロくらいの遠路を負荷試験のために通って下さっている方がいます。この子は以前は卵も乳製品も完全除去を行っていました。確かこのお子さんは、前主治医から「卵と乳はずっと食べられないでしょう」と言われてました。

こういう状況で、食物アレルギーの専門医は燃えます。このお子さんにも「何とか食べさせてみせる」と意気込んで対応させて頂きました。慎重に負荷試験を進め、卵は卵焼きを、ミルクは牛乳を摂取できることを確認できました。つい先日の受診はお父さんが付いてこられましたが、お母さんからの手紙の中に「こんなに早くクリスマスケーキが食べられるなんて夢のようです」と書かれていました。

熱があったり、咳や嘔吐などこどもによく見られる症状を治すのが小児科医の仕事です。でもたまたま食物アレルギーを持ってしまったがために、クリスマスケーキが食べられないのは不幸なことです。今回のように、食べさせる努力をして、負荷試験で大丈夫であれば「ケーキは大丈夫ですよ」と言ってあげるのも小児科医の仕事なのだと思っています。

最重症な卵やミルクアレルギーのお子さんには、なかなか難しいのですが、食物アレルギーを持つ親御さんに言いたいのは、重症でなければ食物負荷試験でシロクロをつけて下さい。クリスマスケーキをそうやすやすと諦めないで下さい、ということです。

これまで何百回も卵や乳の負荷試験を行ってきました。それで目星をつけて、「クリスマスケーキ、大丈夫でしょう」とこれまで何度も言ってきました。
今回、二人のお母さんから感謝の言葉を言われて、気付きました。「ケーキは大丈夫」というお墨付きは、私から親御さんへ、そしてお子さんへのクリスマスプレゼントだったと思います。

明日からも食物負荷試験を続けていきます(注:インフルエンザ流行中は感染の恐れがあり、負荷試験はお休みします。流行が治まれば再開します)。来年のクリスマスプレゼントに向けて、頑張っていこうと思っています。