市から依頼のアレルギーの講演を終えて、帰ってきました。
予定時間をちょっとオーバーしましたが、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎、ぜんそくについて基本から新しい情報までお話ししてきました。あと2時間くらいは話したかったのです(笑)が、お伝えしたいことは話せたのではないかと思っています。
上越市の小児科としては、一番歴史が浅く知名度も低いのに、今回の会合の講師にご指名頂いて感謝しています。せっかくの機会なのに、どっちつかずの分かりにくい話だと意味がないので、「プロ」としてとにかく分かりやすさにこだわったつもりです。
参加者の皆さんは、メモを取りながら熱心に聴いて頂けましたが、一番湧いたのは重症のアトピー性皮膚炎の赤ちゃんが、ものの1週間で皮膚がきれいになったスライドでした。
皮膚が炎症を起こしているので、その炎症を抑えてあげるのが効果的は治療法のはずです。キチンと対応することで、本人も機嫌も良くなり、かゆみが減り、眠れるようになったのです。本から引っ張ってきた写真だと臨場感がないですが、私が真っ正面から取り組んで良くしてきた患者さんなので、リアルさが伝わったのではないかと思っています。
ちなみに、その入院治療から2年以上経ち、今でも私の元に通院して下さっています。その後も治療にはそれなりに苦労してきましたが、最近はステロイドは使わずに、安定しています。「最近はステロイドを上手に使って治療するらしい」くらいの話では、誰でもできるし、人ごとのようで説得力がないと思っていますので、アトピー性皮膚炎の治療の仕方が少しでも伝わってくれたらいいなと思っています。
食物アレルギーも、検査だけで判断されているなら何も食べられないような、患者さんのデータを提示させて頂きました。実際に私が診ている患者さんです。卵もミルクもエビなどほとんどが「6」で、小麦、大豆、米も「3~4」と、普通の小児科医なら「全て除去して下さい」と判断するようなケースですが、食べられるものは食べていいと説明しました。現実として、食べて何も起きないのだから、問題はないはずです。このケースでは検査の方が正しくないのです。これ以上の説得力はないと思いました。また、卵白が「6」であっても負荷試験をやって一部の卵製品を食べられることを確認しています。こういう場合もあるのだと理解して頂けたと思っています。
“風邪”と診断されていても、こういう症状がみられればぜんそくの可能性が高いです、というお話もしてきました。これも“風邪薬”を続けてもよくならない患者さんを診察させて頂き、ぜんそくと判断されたならば、キチンと診断し治療させて頂いてきました。こういうケースは結構多いので、その辺りのノウハウも充分あるつもりです。ぜんそくも適切な治療をしないと、より悪化してしまうので、咳が止まらなければいろんな可能性を考えるべきだとも訴えてきました。
自分のこれまで学んできた理論と、治療の実践でよくなれば、その経験は小児科医としての財産にもなりますし、フィードバックといって、新たな患者さんへノウハウを還元すべきだと思っています。
今回の講演で、お子さんを扱う職種の方々にとって参考になった部分はあるのではないかと思っています。実際に「食物負荷試験」をやって食べられるものを増やしていくという話は初めて聞いたという声もありました。
自分で言うのも何ですが、専門病院で修行させて頂いた分、それなりの知識や技術は持っているつもりです。もし、的確に診断や治療されていない患者さんがいるのならば、それを放ってはおけません。講演の最後にちょっと時間を頂き、「お望みなら、機会を設けて話をさせて下さい。お金はいりません。正しい知識を広げていきたいんです。」と付け加えさせて頂きました。その時の拍手が一番大きかったと思います。
私の“ハート”は伝わったのではないかと思っています。


