小児科 すこやかアレルギークリニック

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真実はひとつ
2008年05月29日 更新

先日、某県から新潟に引っ越してこられた患者さんが受診されました。

皮膚がかゆい状態が長引いているとのことでした。一見して「アトピ-性皮膚炎」だと分かったのですが、いきなり「アトピーです」なんて言うと親御さんもビックリしてしまうと思ったので、「前の主治医の先生からどう言われていましたか?」とお聞きしました。

前の主治医の先生は「ほかの医者はアトピーと診断するかもしれませんが、私はぎりぎりアトピーじゃないと思います」と言われていたそうです。なんだかよく分からない説明だと思うのですが、これを読んでいる皆さんはどうでしょうか?。

私は、この患者さんにはキチンと説明がする必要があると判断し、日本アレルギー学会が発刊しているアトピーのガイドラインを手に取りました。親御さんは「アトピーのガイドラインなんてあるんですねー。初めて知りました。」とおっしゃっていました。

それを元にひとつひとつ診断基準を説明しましたら、「よく分かりました」と言って頂けました。患者さんは、こういう診断法や標準化された治療の載ったガイドラインなどの存在さえも知らないため、なおさら医師だけからの情報に頼らざるを得ない状況にあるのだと思います。

医学は科学ですので、地域や医師により診断が異なるのはあってはならないことです。「他の医者はアトピーと言うかもしれませんが、、、」なんてことは許されないはずです。しかし、医師は自分のこれまでの経験や知識の中で診断や治療をしています。悪気はないのでしょうが、診断基準を知らなければ的確に診断できないし、新しい治療法を知らなければ古い治療に頼るしかありません。患者さんもご自分やお子さんの身を守るためにも受動的でなく、能動的に病気の情報を得る努力をしなければならないのかもしれません。

かく言う私もアレルギーは最新の治療を取り入れているつもりですが、その他の分野も適切な医療が提供できるように努力しなければならないと思っています。

“専門バカ”になるつもりはないのですが、今日診療が終わったら明日からのアレルギー関係の学会のために、奈良に向け車で出かけるつもりです。診療が終わってからだと交通手段が限られるんですよね(涙)。新しい知識をもとに来週から診療に当たりたいと考えています。