私の診ている患者さんで、もう結構大きいのですが、重症アトピー性皮膚炎の男の子がいます。その患者さんは、当院に数多く受診されるアトピーの患者さんの中でもトップクラスに重症でした。
開院してすぐに、当院を受診されました。きっかけは“院内勉強会”でした。当院の開院1週間前の土日に「内覧会」を行いました。普通なら、院内を開放するくらいなのですが、当院は「アレルギー」を売りにしていますが、私の希望で「ぜんそく」、「アトピー」、「食物アレルギー」の勉強会を内覧会に併せて行ったのです。今の小児のアレルギーはこう治療するんですよと困っている患者さんたちに知って頂きたかったのです。
そのアトピー性皮膚炎の勉強会に、冒頭の重症な男の子が参加され、私の話を聞いたのちに「お母さん、僕ここで治療を受けるよ」と決めてくれたそうです。小児科も皮膚科も診察ははやいのでしょうが、初診の時にも時間をかけて説明し、この場所にはこの薬、ここにはこの薬と使い分けるよう充分指導し、いまは見違える程改善しています。もう半年の付き合いになりますので、途中気を抜くこともありますが、ネジを巻き直しながら“高値安定”している状態です。
ある時、お母さんから妹さんの相談を受けました。妹さんもアレルギーを持っており、皮膚は大丈夫なものの、ぜんそくがあるというのです。妹さんは時々発作がみられるようです。以前もお話しした通り、小学校に上がっても時々発作が見られるようでは、大人に持ち越す可能性が出てきます。状況を聞いて、専門医がキチンと診ないといけないと思いましたので、「一緒に連れて来たら面倒みるよ」とお話ししていました。
しかし、来るのは兄のみで、妹さんはなかなか受診されませんでした。実は、母がこれまでかかっていた医療機関に気兼ねをして、病院を替えることに躊躇していたのだそうです。私も小学生の妹さんに早く病状に合った治療をしたいと思ってはいたのですが、受診してくれないことには何もできません。
その妹さんが、先日受診されました。母の言葉は「この子が『お兄ちゃんの病院で治療したい』と言ったので気持ちが固まり、連れてきました」というものでした。ということで、今は兄弟そろって治療を行っています。
小児科の場合は、親がかかりつけ医を決めるものと思いがちですが、先日の“咳の止まる薬”の話もそうですが、子供だって「病気をよくしたい」と思っているのす。本当に超の付くくらい重症の子は治療が難しいこともありますが、ほとんどのケースは小児科でよくならなくても、アレルギー専門医が対応すれば症状をよくすることは可能です。
専門医への紹介しなければならない状況を列記します。1)治療しても月に1回発作を起こす、2)大発作を起こした、3)なかなか通院できず症状が安定しない。思い当たるものがあれば、ご相談下さい。


