小児科 すこやかアレルギークリニック

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2008年03月27日 更新

当院は、アレルギーという“慢性”の病気を専門にしていますが、診断した時の親御さんの反応は2通りあります。「ホッとされる場合」と「ガッカリされる場合」です。

前者は、咳や皮膚の症状を繰り返して、ご家族もぜんそくやアトピーと疑っているのに、診断されていないケースです。咳や皮膚の原因がハッキリして、逆に安心されるようです。親御さんにとって、そうされることで「診断」されない不安が払拭されるのだと思います。

後者は、だいたい小さい赤ちゃんに対して診断した時に「えっ、アトピーなの??」とビックリされてしまうことがあります。皮膚は目で見えるので、お母さんも赤ちゃんの皮膚が赤くなって、その皮膚を掻きまくる姿を繰り返し見ているので、アトピーの診断は丁寧に説明するとじきに納得して頂けることが多いようです。

いつも言っている通り、私が特殊な診断方法をとっている訳ではなく、基本に忠実に「ガイドライン」通りに診断させて頂いております。診察室の机にアトピーやぜんそくのガイドラインを置いてあり、そこには病気の定義が載っているので、それをまず納得して頂くことが最初の“関門”です。私の側から言わせて頂くと、まずお困りの症状があるから「病名」という「診断」があるのであり、それから「治療」に進めると考えているからです。最近は各病気について、重症度に合ったお薦めの治療法が選べますので、その通りに治療薬を選択させて頂いています。

一方、ぜんそくと診断した方が意外に思われることが多いように思います。それはアトピーと違い、年長のお子さんを診断することが多いからだと思います。「風邪」も「ぜんそく」も咳が出る病気なので、長引く咳を「風邪がこじれているだけ」と思いやすいし、実際にそう診断されている場合もあります。

そういう場合は「ある手」を使います。おもむろに聴診器を外し、親御さんに“胸の音”を聴いてもらうのです。聴診器を当てなくてもゼーゼー、ヒューヒューといっている場合は、そこまではしません。しかし、聴診器でなければ聴こえない場合は、その音を聴いて頂くのが「百聞は一見(一聴?)にしかず」ではないですが“近道”だと思うからです。ゼーゼーやヒューヒューは、ぜんそく以外の他の病気ではなかなか聞こえない音なのです。

私はこういうことは以前からやっていますが、上越では「初めて音を聞かせてもらいました」とおっしゃる方が多いように思います。私はすべて「医者任せ」の医療をするつもりはありません。格好つける訳ではありませんが、「親御さんと共に歩む」医療をすべきだと思っています。ですから、気管支に空気が入りづらいような、苦しそうな音を聴いて頂き、発作時にはこんな音が聴こえると理解して頂くことは重要なのです。ぜんそく発作は息苦しいし、睡眠不足にもなるし、日常生活にいろいろな制約が出てしまいます。しかも、“咳”を繰り返すとより“咳”が出やすくなり、悪循環を繰り返してしまいます。逆に症状を出ないように治療していけば、症状を出ないようにすることができるのです。何といっても「予防」が治療のポイントなのです。

“聴診”もして頂きながら、ある程度時間をかけてこれらを説明すると、だいたい納得して頂けると思います。診察の最後に「二度と発作を起こさせないよう、頑張っていきましょう」と言うようにしています。再診された時に、たいていの患者さんの症状が改善していますので、「咳」の出ない生活がお子さんにとってどんなに楽かを分かって頂けると、今後の治療が続けやすくなります。

季節の変わり目となり、外来では咳の続く方が目立つようになってきました。お子さんの咳が続く方は、ご相談下さい。