小児科 すこやかアレルギークリニック

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アレルギー診断書
2008年01月18日 更新

学校や幼稚園に提出する「アレルギー診断書」ってありますよね。春に提出することが多いので、最近はそれに関する問い合わせが目立ちます。びっくりしたことに新潟市の患者さんからも問い合わせがありました。遠くから来られる分、「ガッカリした」なんて言われないようにしたいと思います(笑)。

アレルギー検査の普及に伴い、幼稚園の方から「検査をしてもらって下さい」と勧められて受診されるケースもあります。園の中には検査の数字を診断書に記入するよう義務づけている所さえあります。ここで気をつけたいのが、いつも言っている検査の評価の仕方です。小児科医でも“数字”だけで判断している場合もありますので、一般の方が検査をより「絶対的」に信用してしまうのは仕方ないことなのかもしれません。しかし、卵が「6」でも卵料理が食べられることもあるので、数字は思ったより「あて」にはなりません。数字で判断できる程、食物アレルギーは単純ではないからこそ「専門家」が必要なのです。

“赤ちゃん”の卵アレルギーは多くても、“大人”の卵アレルギーって聞きませんよね。成長とともに改善していくからですよね。0歳や1歳でアレルギー症状がみられても、2~3歳になるとだいぶ治ってきます。“去年”食べられなかったものが、“今年”は食べられる可能性は充分にあります。ですからアレルギー検査をやって経過をみることも大事ですが、アレルギー診断書を書く際には「もうちょっと食べられるようになっているんじゃないか」とちゃんと見直して欲しいと思います。

私はやはりファイナルアンサーとなる「食物負荷試験」が普及して欲しいと願っているし、病院勤務時代から力を入れています。しかし、食物負荷試験は県内ではほとんどやられていないし、検査の経験が多いと安全に行えるのえるのですが、やり慣れていないとアナフィラキシーを起こす可能性もあります。必要な患者さんは負荷試験のできる施設に紹介してもらうのが一番です。

負荷試験をやってもらえる状況になくても、他にも方法はあります。主治医の元にアレルギー診断書を持っていって、「去年と同じで書いてください」ではなく、この一年の食事状況をよく話して欲しいのです。1年のうちに「祖母が間違って茶碗蒸しを食べさせた」とか「マヨネーズをなめてしまった」とかケアレスミスはつきものです。卵を厳密に除去しなければいけない人は、茶碗蒸しなんて食べられるはずはありませんから、誤って食べて(抜き打ちの負荷試験のようなものですよね?)何もなければ、制限を解除するチャンスなのです。それをアレルギー診断書に反映させない手はありませんよね!。

お母さんが日頃から卵などを避けていると、子供心に「卵は食べちゃいけないんだ」と思ってしまいます。一部の重症例は例外ですが、できれば物心がつく前に食物アレルギーの制限は解除したいところです。どちらかというと“念のため”というニュアンスのさほど必要のない制限なら、しない方がいいのです。園での「特別メニュー」は淋し過ぎます。より的確なアレルギー診断書をご希望であれば、プロとして対応させて頂きます。

新潟県でも、もう少し食物アレルギーに対する知識が患者さんや医療関係者の間で広まるよう、私は私のできる範囲内で努力していきたいと思っています。