開院して30件くらいはやっていると思いますが、今日も食物負荷試験を2件行いました。
“食物負荷試験”とはアレルギーを起こす疑いのある食品を小児科医の目の前で少しずつ食べさせて、アレルギー症状を起こさずに食べられるかどうか確認する検査のことです。医院や病院でやってもらえば、万が一症状が出てもすぐに対応してもらえるので安心なわけです。
ここでひとつ確認ですが、アレルギー検査で卵の反応が出たからといって「卵アレルギー」と診断するのはちょっとおかしいのです。「卵アレルギー疑い」とすべきであって、卵を食べてアレルギー症状を起こした子を「卵アレルギー」と診断し、卵製品を除去すべきです。実は検査だけ反応が出ていても、食べられる可能性が高く、結局、負荷試験がシロクロをつける唯一の方法なのです。
一人目は3歳の子で、以前蕁麻疹が出やすかったため、1年以上前に他院でアレルギー検査を受けたそうです。そうしたらミルクの反応が出ていたために(ミルクは2)、「ミルクアレルギー」の診断で乳製品の除去を指示されたケースです。ちなみにこの子はその前まで“牛乳”を飲んでいました。「牛乳の飲めるミルクアレルギー」は存在しません。ということで大丈夫だからと牛乳の負荷を勧めたのですが、1年も除去していたために母も不安になったのでしょう、母の希望で「ヨーグルト」にしておきました。ヨーグルト1個を負荷してみましたが、結局何も起きませんでした。母も自信がついたようで、近々牛乳の負荷もやる予定です。
2人目は1歳過ぎの赤ちゃんで、卵白、ミルク、小麦がアレルギー検査で陽性でした(小麦は2)。皮膚テストで小麦が陰性だったため、今日は「うどん」を負荷しました。慎重に行いましたが、何も症状は出ませんでした。成長期の1歳過ぎの子に卵、乳製品、小麦を除去し続けるのは難しいと思います。小麦が摂れてよかったと思います。
食物負荷試験は、私が新潟県の小児科医で一番多くやっていると思います。というか、まともにやっているのはひとつの都道府県に1~2施設という現状ですから当院は全国的にも多い方でしょう!。前の勤務先の病院では私の外来に合わせて週に1~2回程度しかチャンスがありませんでした。しかし今は毎日外来に出ているので、マメに負荷試験をやることができます。手間がかかり、医者側が慣れていないと症状を出させてしまう可能性もありますが、負荷試験がうまくいった時の母親の安堵した笑顔を励みに、当院では食物負荷試験に力を入れています。新潟県の「食物アレルギー」で困っているご家族の味方であり続けたいと思っています。
卵アレルギーやミルクアレルギーと診断されている子供たちは多いと思います。近くの「アレルギー科」の看板を挙げている小児科で負荷試験ができるか相談してみて下さい。実施していないようでしたら当院にご相談ください。
また「卵アレルギー」があり、麻疹やインフルエザのワクチンを打てないと言われている子も、同様な理由で打てる確率は実は“相当高い”のです。ワクチンを打てってもらえずに困っているお子さんも是非どうぞ。


