小児科 すこやかアレルギークリニック

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種をまいておくと
2017年02月10日 更新

食物アレルギーが社会的にも注目されています。

最近、食物アレルギーの診断書を求めて受診される方も多いですが、結構なことだと思っています。

私が食物アレルギー診療に力を入れ出したのは、平成13年から。かれこれ16年になります。全国的には、かなり古株になると思います。

当時は、新潟県では、食物アレルギーを専門的に診療する医師は皆無で、「食物負荷試験なんて聞いたことがない」と言われ続けてきました。

ただ、一生懸命やっていると、少しは注目されるもの。講演の依頼もチラホラと舞い込むようになりました。逆に、誰一人としてやっていない訳ですから、私の元に話が転がり込むことは不可避だったのでしょう。

人前で話すことは大の苦手でしたが、こと食物アレルギーに関しては伝えたいことが多く、また話を聞きたいという依頼も増えてきて、恥ずかしいなんて言っていられない状況でした。

平成22、3年頃から、重症でエピペンを持っている子どもの通う学校や園に出向いて、いざという時の対処法を伝えたいという思いが強くなり、それを実行し始めました。それ以来、当院が休診の水曜午後を利用して、県内各地の学校や園に出掛けるようになりました。

中には子どもの数が少なく、先生も少人数の学校もありました。数十人もいるようなマンモス校にも行きました。これまでの講演の回数は数えていませんが、対象になった人の数は優に4桁でしょうね。

昨日、当院で負荷試験を受けた赤ちゃんを持つお母さんから、「以前、先生の講演を聞いたことがあるんですよ」と言われました。確かに私の行ったことのある小学校でしたので、学校の先生のようです。

アトピー性皮膚炎から「経皮感作」が進み、負荷試験の必要があって、昨日の負荷となりました。当時は私の話を「ヘー」って聞いていたようですが、昨日は「まさか自分の子がこんなことになるとは…」とおっしゃっていました。

学校での食物アレルギー対策の話では、アトピー性皮膚炎から「経皮感作」で食物アレルギーになるような話はあまりしていないと思いますが、食物負荷試験の話は詳しくしているはずです。

私の話を聞いてくださっていた当時からすると、「こんな日が来るとは」って感じでしょうが、灯台の灯りじゃないですが、アレルギーで困ったらここに来ればいいって思ってくださったのであれば、講演活動を続けていてよかったと思っています。

実は、最近そういうケースが相次ぎ、100キロくらい離れた市や町から受診してくださっています。得意分野を通じて人助けができるというのは、医者冥利に尽きると思っています。

種をまいておくと、いずれ芽が出る。それを実感しています。