小児科 すこやかアレルギークリニック

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負荷試験の適応
2017年01月20日 更新

先日、珍しく病院から負荷試験目的の紹介がありました。

卵アレルギーの患者さんだったのですが、アレルギー採血を2回やって、数値が下がっているため、負荷試験の適応と記されていました。ちょっと勉強している医師のようです。

世間一般、食物負荷試験に関心のあるドクターが極めて少ないため、負荷試験の適応を分かっていない医師が多いのが現実です。今回、ちょっと感心してしまいました。

食物アレルギーの治療は、卵や乳製品などのアレルゲンを口にしないように除去しなければなりません。

例えば、「タバコを吸わない」と決めたとします。ニコチン中毒という言葉があるように、「つい吸ってしまった」と反省することになるでしょう。確かに自分の健康を害するものであっても、すぐに症状が出るものではありません。

食物アレルギーの場合、特に子どもは成長、発達するために食べなければなりません。食べることで、すぐにアナフィラキシーという危険な状態に陥ってしまう可能性があります。食べた5分後に何が起こるか分からなかったりします。とても厄介な病気であることが分かります。

最近は、少しずつ食べていった方がいいのではないかと言われています。逆に、食べていない方が、かえって食べられなくなるのではないかとさえ言われます。

そんな状況で、負荷試験の適応とはどう捉えるべきでしょうか?。

冒頭にアレルギー採血の結果が下がってきていると書きました。それは普通の医師にとっては、正解だと思います。「普通の」と書いてしまいましたが、それなら私はどう考えているか?。

ちょっと古いですが、「負荷試験、いつやるの?」、「今でしょ!」って感じです。

食物アレルギーで受診した患者さんの摂取状況を問診します。もし食べたことがないのであれば、食べられるかもしれません。ただやみくもに食べさせるのは危険な場合もありますので、少量を負荷試験で食べさせてみます。

食べて症状が出たことがあるのであれば、下手に出て、少ない量なら食べられるのではないかと考えます。仮にアナフィラキシーを起こしたことがある食材でもです。たしかにピーナッツやエビを少し食べて症状が出たのなら、負荷試験はしにくいですが…。

卵や乳、小麦なら、いずれにしても「少ない量ならたべられるかも」と考えていますので、受診された時点が負荷試験の適応なのです。今回紹介になった患者さんも、最初の検査で卵の数値が高いと分かった時点が、「今でしょ!」なのです。

以前、専門医にかかっていた患者さんを診たことがあります。アレルギー検査の数値を見ただけで、「負荷試験の適応ではない」と言われた患者さんを何人も診ていますが、いずれも負荷試験を実施し、いずれも食べられています。

食物アレルギーのガイドラインを見ても、負荷試験の適応は確かに書かれていますが、医師によって捉え方が異なるのが現実です。それは負荷試験をしている専門医でも結構違うものなのです。

新潟県内で、専門医にかかっていて「負荷試験の適応じゃない」と言われている方、一度相談に来ていただければと思っています。