小児科 すこやかアレルギークリニック

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3センチ
2016年11月17日 更新

地道に負荷試験を行っています。

卵と乳については、頻度も高いし、アレルギー検査の数値が低くても、思ったより強い症状を来すことがあります。

卵や乳の加工品を用いて、これらを少なく含む食品の負荷試験を行えば、食べられる確率が上がるし、それによって食べられるんだと自信を持つことができます。

加工品の負荷試験が上手くいけば、最終的に卵焼き、牛乳そのものの負荷試験に挑戦できます。薄いものは食べているので、ふるい分けが行われ、卵焼きや牛乳でも症状の出る確率を減らすことができるという訳です。

「負けるケンカはしない」というポリシーでやっています。一方、負けを覚悟で負荷試験をやることがあります。

負荷試験には幾つか目的があります。ひとつは原因検索です。食べて起きたアレルギー反応が、その食材で起きたのか食べさせてみるというものです。ふたつ目は治ったかどうかを確認するため。みっつ目はリスク管理のため。

リスク管理って、要はソバとかピーナッツとか数字が高く、ずっと食べていないとします。多分、症状が出るんだろうけれど、ごく少量で症状が出てるのか、意外と食べられるのかを見極める時に行います。

先日、小麦がクラス6でずっと除去していたため、小麦を食べたことがないという患者さんにうどんを用いた負荷試験を行いました。

最初は1センチ、次は3センチ。ほんの軽く症状が出たため、様子を見た上で、また3センチ食べさせてみました。そしてまた軽い症状です。

このような場合、食べ進めていくと、症状が出なくなることもあります。私は続行のつもりでしたが、親御さんにしてみれば、クラス6で、以前かかっていた小児科医から全く食べないよう指導されていたため、今日は終了にしたいという希望がありました。

私はもう少し食べられると思っていたのですが、希望を受け入れ終了としました。私は「これくらいかぁ」と思ったのですが、親御さんは「こんなに食べられると思っていなかった」と感激された様子。この量で、こうも捉え方が違うんだと思い知らされました。

いずれにしても、少量で症状が軽く出ることが分かりました。一度にたくさん摂れば、強い症状を起こしてしまうかもしれません。まったく食べていなければ、対策が取りづらいだろうと思うので、今回の負荷試験は必要だったと考えています。

特に小麦は少量でも食べていると、それが刺激になって徐々に食べられるようになるという印象を思っており、そういう意味でも完全除去を続けるのは反対だったのです。

ということで、「負けるケンカはしない」のがポリシーの当院でも、負ける可能性が高いケンカに挑むこともあります。こういう負荷試験も必要だということを覚えておいてください。