昨日、ボクシングの世界戦が2つありました。
山中慎介選手と長谷川穂積選手の試合です。長谷川選手は亀田3兄弟と騒がれる中で目立たなかったかもしれませんが、10連続防衛をした世界チャンピオンで、某3兄弟と違い、キレイに勝つので好きでした。
山中選手も脂が乗り切っており、「神の左」というパンチでKO勝利を築いてきました。特に昨日の一戦は、1年前にヒヤヒヤの判定勝利だったため、お互いが再戦を望み、男と男の意地のぶつかり合いというすごい試合でした。
世界トップとトップレベルの選手の一戦は、やるかやられるかの緊張感があり、まさに手に汗握る試合でした。私もつい見入ってしまいました。お互いベストを尽くし、強い者が勝ち残る。敗者もベストを尽くした結果なので、清々しさがあります。
先月終わったリオオリンピックもそうですが、両者が真剣勝負をするからそこには感動がある。誰も異論はないと思います。
私も、15年前に福岡の専門病院の門を叩いてからは、「これが私の生きる道」ってな感じで、アレルギーの分野を頑張っています。いつも言っているように、多くの開業医がやっていない負荷試験にはこだわっており、これはもう“真剣勝負”です。ある意味、やるかやられるかで、医師生命をかけて取り組んでいます。
食べられた時には、大きな感動が得られることもあります。親御さんとともに素直に喜びます。医療って、こうでなければならないはずです。しかし、負荷試験をごまかし、患者さんと真剣勝負をしない、医師が多いのは嘆かわしい限りです。
患者さんは最高の医療を望んでいるにもかかわらず、医者の方が勝負を避けているという訳です。しかし、患者さんは最高の医療を受けていると信じ込んでいるところが問題です。これはもう“詐欺”に近いんじゃないかと思っています。
これが負荷試験だけの話かと言えば、そうではないのが現実です。実は、いま地元ではRSウィルスやヒトメタニューモウィルスの患者さんが結構みられます。これらは発熱と咳がひどければ、疑うべき感染症です。
ところが、調べられていないケースが多いのです。先日、熱と咳が続く患者さんが受診され、一応「園で何か流行っていませんか?。」と聞くと、「何も流行っていません。ただ熱と咳の似たような症状の子がいます」と言われました。
その患者さんは調べたらRSウィルスが出ました。つまり、似たような症状の患者さんがいるにもかかわらず、それまでRSウィルスと診断できた医者がいなかった訳です。中には感染症情報を聞いて、「そうか。RSウィルスがいるのか。じゃあ調べてみるか。」なんて思う医者がいるようです。
なので、私は感染症情報なんてあまり信用していません。自分が流行疾患を見極めるくらいのつもりで診療しています。
今回のタイトルも、先日来られた患者さんにヒトメタニューモウィルスを疑い調べてみると、ヒトメタが陽性でした。それ以前にヒトメタがいるとは、その園では言われていませんでした。
登園許可書を書きに再診された際、「ヒトメタはうちの子がトップバッターで、その後うちの園で3人出ました」と言われました。発熱の患者さんは既にいたので、診断できなかった医者がいたものと思われます。
ちなみに、RSもヒトメタも調べると経費は医院の損になるので、積極的に調べない開業医が多いのです。このカラクリを知ると、感染症でも真剣勝負をしていない医者がいることを表しているのかとお分かりだと思います。
すべての医師がボクシング選手のように、ベストを尽くす真剣勝負をやってくれるよう望んでいます。


