小児科 すこやかアレルギークリニック

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曖昧さ
2014年11月22日 更新

昨日は15時以降は休診でした。かかりつけの患者さんにはご迷惑をおかけしました。

でもお陰で、某市のエピペン対応に困っていた小学校に出向き、多くの先生方に食物アレルギーの一般的な知識、誤食時の対応を知って頂けたようです。

それにしても、学校の先生方はパワフルです。一日仕事が終わった後に、私の話を1時間半熱心に聞いて頂きました。

今回、講演に新たらに加えたのが、食物アレルギーの曖昧さ。アレルギー検査の数字だけで除去されていることはとてもよく見かけます。ていうか、専門でない医師はそれのみが診断材料になっていますから。

いつもいうように、クラス5や6などはなかなか負荷試験ができなかったりしますが、それ以下だと食べさせてみなければ分からないと感じています。ということで、負荷試験せずに食物アレルギーと診断されているケースが多いので、本当の食物アレルギーかどうか、判断が難しいという話しをさせて頂きました。

また、保護者から「食物アレルギーがあるので、除去して下さい」と言われることが多いと思いますが、これも検証が必要になることが多いのです。

「食べて口の脇が赤くなり、そう判断した」なんてことを聞いたりしますが、もっと裏付けを取るべきです。それこそアレルギー検査や皮膚テスト、あと再現性があるのかなど。

「上の子が卵アレルギーだから、下の子に卵を食べさせてない」ともよく聞きますが、そこまで強く遺伝しない印象があります。気持ちは分かるけれど、やはり検査して本当にそうなのか確認が必要です。

あと、「主人がエビアレルギーだから、食卓にエビがのぼらない」とも聞きます。食べたことがないから、学校に除去を希望するのはちょっと違う気がします。同様にエビアレルギーがあるのか検査をして、必要なら最終的に負荷試験をして白黒を付けるべきです。

親御さんの不安や心配は理解できますが、確認せずそのままにしておくことは、子どもにとっても失礼でしょう。さらにそれを学校にお願いするのも、ちゃんと順番を守るべきだと思っています。

ですから、保護者の食物アレルギー申請は、鵜呑みにはせずに、医師に判断を委ねた方がいいと思います。ただ、ここで問題が起き得ます。食物アレルギーに詳しくない医師は、親御さんの言いなりになって診断書を書いたりします。

本来、あらゆる知識や技術を駆使して食べられるかどうか判断すべきなのに、「お母さんが食べると赤くなると言うんだから食物アレルギーなんだろう」なんてよく考えもせずに診断する医師もいます。

新潟県のように、私がどんなに声を大にして食物負荷試験の存在を訴えても、あまり広がらない地域では、曖昧な診断書が飛び交う結果となります。そんな曖昧な診断書をもとに、ミスがないよう完璧に対応しようとする園や学校の先生方には頭が下がる思いです。

私の診ている患者さんも曖昧さを持った方もいます。でも、曖昧さを減らす努力はしているつもりです。そういった努力もせず、除去を続けて、それが当たり前になってしまうのは、とても怖いことだと思いますし、無駄な労力を払い続けることになります。

そういった話も加えてきました。それはそれで、学校の先生方にも少しは響いたのではないかと思っています。