10日に恩師の退官記念講演会があり、強行軍で福岡に行ってきたことをお話ししました。
福岡は汗ばむ程の日和で、桜が散りはじめでした。新潟はここ最近になって暖かくなってきて、桜も一気に咲き始め、今週末が見頃なんて話も聞きます。
ここ最近は、結構慌ただしいなという感じです。毎日のように「食物負荷試験」を数人に行って、他院で良くならないアレルギーで困っている新患の患者さんも多いし、インフルエンザが終息してきたと思ったら、胃腸炎がそれなりにみられ、感染症の治療にも追われています。
当院は、診療時間が終わるからといって、むやみに診療のスピードを上げるようなことはしていません。医院の閉まる時間に受診すると、いつも以上にあっという間に診察が終わったということはよくある話ですが、困っている患者さんに、こちらの都合を押し付けるのはどうかと思い、当院ではいつも同じペースで診療しているつもりです。患者さんが多いと、私の帰る時間も遅くなりますが、仕方のないことだと思っています。
こういう毎日だと、正直言って疲れないはずはありません。ただ、学会に行ったり、先週のようなイベントがあると、それがアクセントになり、疲れを感じなくなるように思います。
先週の退官記念講演会でも、相模原病院の海老沢先生や藤田保健衛生大の宇理須先生もいらしていました。こういった日本のトップレベルの先生の話を聞けるのは、自分のやっていること、自分の考えの方向性が間違っていないかを確認するよい機会だと思います。当院はまだやっていませんが、食物アレルギーでは話題の「経口減感作療法」も安全性が確保されたら、開始したいと考えていますし、そういった最新情報を収集できます。
また講演会の最後にちょっとした立食パーティがあったのですが、恩師を含め、日本の第一人者の先生と直接話すチャンスです。
残念ながら、新潟県は食物アレルギーの専門医が極めて少なく、食物アレルギー後進県と言わざるを得ません。自分なりに、新潟県内の患者さんを救うためにはどうしたらよいかと考えています。
例えば、アレルギー専門医の先生が診ていた患者さんが、新潟県内に引っ越す場合に、やはり引き続き専門医が診るべきだと思っていますので、新潟で開業医だけれど「食物負荷試験」までやっている医師がいることを知って頂く必要があります。
そんなこともあって、毎年2月に東京で行われる「食物アレルギー研究会」に昨年、今年と発表を行っています。今年は当院の「食物負荷試験」の取り組みと実績を発表しましたが、昨年は新潟県の現状をお話しし、新潟に食物アレルギーの講演に来て下さるようお願いをしてきました。
小児アレルギー学会もそうですが、この食物アレルギー研究会でも発表するのは、だいたいアレルギー専門病院の小児科医で、開業医はまず発表しません。そういう意味では、2年連続で発表したものですから、多少は目立っていたのかもしれません。
先週の講演会後の立食パーティで日本の第一人者の先生に挨拶にいったら、「ああ、食物アレルギー研究会で発表していた先生ね」とすぐに分かって頂きました。実は、特定の分野で日本のトップレベルの先生に顔を覚えてもらうことって、結構大変なことです。真面目に診療しているだけではダメで、更に学会発表もこなすことを繰り返して初めて、ようやく認識して頂けるかどうかというところでしょう。
日頃思っている疑問を質問してきましたが、有益な情報を教えて頂きました。更に新潟県の現状をお話しできましたので、今後も新潟県に眼をかけて頂けるのかなと思っています。
また、私の診ていた患者さんが名古屋に転勤になるため、食物アレルギーがあり、当院でも「食物負荷試験」をやっていたので、専門の先生に引き継ぎたいと思い、宇理須先生に「先生のところに紹介状を書きました。患者さんをお願いします。」と直接伝えることもできました。
ちなみに宇理須先生は、「食物アレルギー診療ガイドライン」という私のよく言うガイドラインの食物アレルギー版を作成している委員会の委員長をされてます。今年は当院の食物アレルギー啓発イベントである「すこやか健康フェア」に恩師をお呼びすることになっていますが、いずれはこういった恩師以外のトップクラスの先生にも来て頂きたいなと思っています。
日本の第一人者の先生と触れ合うことで、より自分の知識も磨かれていくと思っていますので、今後も学会やイベントに参加して自分を高めていきたいと思っています。


