小児科 すこやかアレルギークリニック

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2011年02月07日 更新

週末は、泊まり込みでアレルギーの勉強会に参加してきました。

近県のアレルギー専門医やアレルギーに興味を持つ小児科医が集まり、いろいろと議論がなされました。この会は徐々に規模が拡大していて、近県とは言え、新潟の他、富山県、群馬県、埼玉県、神奈川県、栃木県からも専門医が参加されています。

1日目は慢性咳嗽、2日目は食物アレルギーがテーマでした。慢性咳嗽とは、文字通り咳が慢性的に続くものです。講師は愛知県の大学教授の先生でした。ご自身の経験した咳の長引く患者さんを、場合によっては専門的な検査を行い、病気を最終的には確定し、治療されています。

当院にも、咳の長引く患者さんは来られます。当院の場合は、ほとんどが他の医療機関に通院しても症状が改善されないと親御さんが不安に感じて受診されています。それまでの診断は、いつも言っているように“風邪”や“気管支炎”、“マイコプラズマ”が多いのです。咳が長引くと、すぐにマイコプラズマと診断されているケースもよく遭遇します。

他の先生とも言っていたのですが、だいたい“風邪”と診断されているケースは気管支炎で、“気管支炎”と診断されているケースはぜんそくのことが多い印象です。“マイコプラズマ”の診断は、上越に特に多いと感じています。診断を間違えば、治療も間違います。私も間違いをおかすこともあるでしょうが、その間違いにいち早く気付き、修正することが大切です。当院の経験では、ずっと“風邪”や“マイコプラズマ”と診断されて、同じ薬が出されていたりします。思い込みは、患者さんの期待を裏切る結果になり兼ねません。

私が言うのも変ですが、今回の講演を聞いて「さすがだな」と思わされました。講師の先生も検査が終わるまで、治療をしない訳にはいきません。最初の時点で最も疑わしい病気に対して治療をスタートさせなければなりません。症状が長引き、困って受診されているので、いち早く止める努力をするのも医師の役目でしょう。

治療しても良くならなければ、「おかしいな」と思い、考えを修正して検査を追加し、最終診断に到達されています。中には大学病院ならではの、開業医にはないような検査を駆使しています。その結果、診断を確定し、それに見合った治療を選択し、症状を改善させています。その姿勢を「すごいな」と思ったのです。

これは一般的に言えることだと思いますが、アレルギーと呼吸器(咳の長引く病気)に本当に詳しい小児科医は、結構少ないと言うことです。新潟県も例外ではないと思います。

熱が続いたり、立て続けに嘔吐すれば、脱水になり兼ねません。咳が続いても全身状態が大きく悪化することは少ないと思われ、咳が長引いても“風邪”とか“マイコプラズマ”と診断され、同じ薬が延々と処方されているケースを目にする機会が多いのも事実です。敢えて言いますが、咳という症状が軽んじられている気がしてなりません。

小児科を受診する理由の一番目が「発熱」で二番目が「咳」だと聞いたことがあります。実際に、開業医でも咳は日常的によく見る症状です。こういう機会に、講演を聞いて、自分の診断精度を上げる努力は必要でしょう。とても良い話が聞けたのに、思った程大勢の参加はなく、遠いせいか、地元からの先生も見かけなかったかったように思います。

今回の講演を聞いて、「長引く咳は奥が深いな」と改めて思いました。今回の話は、大学病院で精査を受け、診断を確定したという話でしたが、当院は、呼吸器にもこだわっているため、なるべくは当院で対応しようと思っていますが、対応しきれないこともあるのだと思いました。

ただ、何でもかんでも専門医のいる大きな病院に紹介すればいい訳ではなく、なるべく自分のところで何とかしてあげる努力も必要だろうと思っています。そのためには、こういった講演会に参加して、例えばマイコプラズマと考えて治療したのに良くならない場合は、別のことを考えて、この検査をして、こう治療を進めていけばいいんだと教えてもらういいチャンスだと思うのです。

今回特に勉強になったのは、併せ技があるということ。つまり、ひとつでなく、二つの病気があって、咳を長引かせる場合もあるそうです。往々にしてひとつの病気に絞り治療しようとしますが、視野を広くして診療に当たる必要がありそうです。

学会に参加すると、大学病院や大きな病院の先生を多く見かけます。咳やアレルギーは日常的によく遭遇する病気なので、逆に開業医の方も参加すべきだと思っています。「診療があって参加できない」という先生もいるかもしれませんが、ちょっと違うと感じています。“風邪”や“マイコプラズマ”との診断は開業の先生が多いからです。

学会や勉強会に参加すると、とても刺激を受けます。「自分もまだまだだな」と反省させられます。本当なら、自分の勉強不足さを目の当たりにするためにも、学会や勉強会に参加する必要があります。私は学生ではないのですが、近いうちに復習をして、知識の整理をしなければならないと思っています。