先日、診療中に電話が鳴りました。
ある小学校に通うお子さんが顔や腕などが赤くなっており、日差しが強い日だったので「日光アレルギーではないか?」ということで心配になったそうです。全く初めて当院を受診されるお子さんで、最近はアレルギーだとご指名で受診されることが多くなりました。
日光アレルギーは、通常の日光照射で皮膚に赤み、むくみ、蕁麻疹、水ぶくれなどを生じる病気と認識しています。日光過敏症とも言われています。アレルギーは再現性といって、一度発症するとまた光に当たることで、同様な症状が出るのが特徴です。以前、某科で「日光アレルギー」と診断されたお子さんが、再現性がないため「本当に日光アレルギーだろうか?」と思ったことがありました。それが一度や二度ではなく、安易に診断されている可能性があると思っています。
かく言う私も、珍しい病気と思いますので、確実に診断できるかどうかは診てみなければ分かりません。診療を続けていると、その患者さんの番になりました。
最近の陽気のお陰で半袖半ズボン姿でした。見ると、頬が赤く、腕や脚が赤くなっています。確かに露出した部分に症状が出ています。ただ、よく観察すると腕は二の腕、脚は太ももが中心です。本来、露出しているのは手や膝下の方です。また話を聞くと、当時はカーデガンを着ていたそうです。おかしいですよね?。
答を明かすと、リンゴ病でした。今、上越地区では流行中の病気です。何もなくパッと受診されると「リンゴ病ですね」と言えるのですが、日光アレルギーという触れ込みでしたので、最初はそういう目でみていました(汗)。でも半袖半ズボン姿で、露出部分が赤くなっているという点で日光アレルギーを疑った学校の先生も「結構鋭いところを突いている」と思いました。
ちなみにリンゴ病は、5~9歳が好発年齢とされ、園や学校で流行します。年齢的にも合っています。発疹が出た時点で感染力はほとんどなくなっているので、登校は可ということになります。治療は特にありません。
実はリンゴ病でひとつ注意点があります。頬や腕の発赤が日光や入浴により再発し、それがしばらく続くことがあるのです。これが日光アレルギーと誤解されることがあるのかもしれません。ということは、最初にリンゴ病と的確に診断されることが大切ということになります。そうしなければ、「その赤みは何だろう」となると思います。
最近の寒暖の差で、咳の長引くお子さんが増えています。1日で2~3人も“1ヶ月以上”咳が続いているというお子さんが受診されました。ついお母さんに言ってしまいました。「お母さんは、1ヶ月も咳が続いたことがありますか?」と。もちろん、そんなことは通常はありません。
小児科医でも咳=風邪という固定観念にとらわれると、風邪薬を出し続けることは結構とあります。いつも言っていますが、治らなければ同じ薬を出し続けるのは、医師のルール違反だと思います。ちなみに明らかにぜんそくの診断基準を満たしていました。
患者さんの待ち時間を短くすることも大事ですが、診断が違っては元も子もありません。患者さんの訴えに耳を傾ければ、自ずと答えは見えてくることが多いと思っています。


