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自称アレルギー科
2010年05月03日 更新

ゴールデンウィークの直前まで寒暖の差が大きく、ぜんそくの調子の悪いお子さんが多くて、連日遅くまで診療をしていました。

かく言う私も、先週の盛岡の学会への参加の無理?がたたり、若干風邪気味でした(汗)。急に行楽日和となり、休み明けにはぜんそくなど体調を崩すお子さんが減って欲しいと願っています。

私にとって学会とは刺激を受ける場です。開業医は、孤独です。勤務医時代に上司の先生から教育してもらい、知識や技術を身につけてから開業するのが一般的ですが、その当時はスタンダードでも10年、20年も経てば古くさい医療になってしまう場合もあります。

溶連菌感染症や水ぼうそうは治療が確立しているため、私が医者になったころからほとんど変わっていません。アレルギーはかなり変わってきています。ぜんそくも食物アレルギーも相当変化しており、アトピー性皮膚炎はステロイド外用剤を使う、使わないで混乱した時代から、「ガイドライン」ができて根拠のある医療が行われるよう収束してきていますが、まだ沈静化している訳ではないように感じています。

アレルギーに関しては、このように大きな変化があったため、時代の波についていけていない医師もいるように思います。私は必死に食らいついている、って感じでしょうか?(笑)。

開業医は、病院よりは受診しやすいようで、軽ければ医院、重めなら病院へという患者さんも多いと思います。病気は最初は軽いことが多いので、かかりつけの医院を受診されるケースが多いと思いことでしょう。多くの患者さんに期待されているとも言え、なかなか休診にできないのでしょう。

しかし、学会に参加しなければ、場合によっては新しい医療レベルに取り残されてしまいます。ただ、勤務医なら医師が複数いれば、学会に参加しやすいでしょうが、開業医は代わりがないので、休めないのも現実でしょう。そういうこともあって、アレルギー科の看板を掲げているにもかかわらず、アレルギーの学会で姿を見たことのない小児科医が多いのも事実です。努力しなければ、“自称アレルギー科”になってしまうのです。

それに由来すると思われる問題はいくつもあります。ある程度重めのぜんそくなのに“風邪”と診断されており、有効ではない“風邪”薬を出し続けられているケースも少なくありません。結構重いのに、軽症の治療をされている場合もあります。アトピーは重症度に合った強さの薬が選択されていない、塗り方の指導もなされていない、良くなっていないのに同じ薬を出され続けている患者さんもよくみかけます。

食物アレルギーはいつも言っている通りなのですが、複数のアレルゲンが陽性なら専門医に紹介するという決まりがあるにもかかわらず、お構いなしでアレルギー検査結果のみで不必要な除去が横行しています。何かと多くの問題を含んでいるのが、アレルギーの分野なのです。

私からみて、敢えて言わせて頂きますが、看板を即刻下ろして欲しいような医療機関もあると思います。アレルギー科の標榜は、自己申告なので逆に混乱を招いています。

今は、日本アレルギー学会認定の専門医がひとつの目安になると思います。しかし、その先生が「食物負荷試験」をキチンとやっている訳ではないし、専門医でなくてもハイレベルな医療をしている医師もいます。患者さんからみても、何も分からないのです。

結局、口コミしかないのでしょうか?。アレルギー科の看板を掲げている医療機関に通い続け、良くならずに当院を受診されるケースは多々あります。複数の医院に行ってみて、初めてレベルの違いを思い知らされる患者さんがいかに多いことか。アレルギーが良くならずに困っていても、なかなか同業者から紹介はありません。患者さんが動くしかないのです。当院は専門施設で基礎を学ばせて頂き、その後も少しでもアレルギーの知識を得ようと学会に参加しておりますが、その知識や技術の差を患者さんに分かりやすくする指標ができて欲しいと思っています。