小児科 すこやかアレルギークリニック

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季節労働者
2010年04月28日 更新

昨日、先週末のハードスケジュールについてお話ししました。

土日と盛岡までの往復をしてきた訳ですが、ナビによると片道550キロ。往復で1100キロになります。さぞかし疲れただろうと思われると思いますが、私の場合は車の運転が嫌いではないので、それほど苦ではありません。日々の診療の方が正直疲れます(汗)。

最近、ぜんそくの患者さんが調子を崩しているようです。咳が増えてきたという方から、ゼーゼーいうお子さんもいます。ぜんそく患者さんを治療する上で大事なことは、もしその患者さんが調子を崩せば、その悪化要因を考えることです。

3月に当院で診ているぜんそく患者さんが軽い発作を起こして受診されるケースをパラパラと確認しました。その後はRSウィルスに罹患した患者さんがぜんそくの調子をかなり落とす場合もありましたが、RSウィルスが減っていることもあり、さほど目立ちませんでした。

ところが近頃は様相が異なります。ぜんそくで軽い発作から中くらいの発作で受診されるケースが多いのです。例年、ゴールデンウィークの前に早めに薬をもらっておきたいという意向の親御さんが増えます。しかし、患者さんが極めて多いのは、最近の寒暖の差が影響しているように思います。

以前、ぜんそくの治療をしていて調子がいいため、治療を中止していた患者さんの咳が悪化すれば、治療を再開すれば症状は改善するはずです。しかし、治療を止めていないにもかかわらず、発作を起こす患者さんの場合は注意が必要です。

熱が出て咳が悪化すれば、その感染が足を引っ張って発作を起こしていることは明らかでしょう。熱が下がらないとぜんそく症状は軽快しないので、まず熱を下げることに専念する必要があります。そのためには原因を特定する努力が必要です。

ぜんそくを悪化させる原因として、よく話題に上げるRSウィルスを真っ先に考えなければなりません。調べない医師が多いと思いますが、当院はなるべくなら原因を特定したいと考えています。RSウィルスが出れば、入院するリスクも相当上がりますから、患者さんにその旨を伝えておくことができるのです。しかし最近はRSウィルスが陰性のことも多いのです。

血液で炎症反応を調べても陰性のことも多く、何らかのウィルスがぜんそくを悪化させているのだろうと考えています。学会に参加していると、ぜんそくの悪化要因としてライノウィルスが多いと言われています。いわゆる風邪の原因ウィルスですが、一般開業医ではこれを調べる術を持たないのでよく分かりませんが、ライノウィルスも考えられると思っています。確かに、これだけ寒暖の差があっては、風邪のひとつやふたつ引いてもおかしくないですよね?。

熱もないのに、明らかにぜんそく症状の悪化しているお子さんも少なくありません。個人的には熱を出した方が分かりやすいのです。治療中にもかかわらず、感染徴候もないのに発作を起こされるのは嫌なのです。ぜんそくは季節の変わり目に発作を起こしやすくなります。先日も、桜の咲いた枝に雪が載っている映像がニュースで流れました。近頃の天候はちょっと変です。この寒暖の差が直接の原因となって調子を崩すケースもかなり多いように思っています。

一般的に小児科は“季節労働者”のようです。感染症が流行れば忙しいし、流行がなければ外来は閑散とします。インフルエンザの流行期は患者さんがどっと押し寄せますので、受診人数のムラは大きいと思います。当院のようにアレルギー専門でやっていると、コンスタントに受診がありますので、わりとムラは少ないように思っていました。

ここ最近の寒暖の差の影響か、インフルエンザの流行期よりも多くの患者さんが受診されています。ひとりひとりに悪化した原因を考えながら診療していますので、相当頭を使うし、寒暖の差程度で発作を起こすのであれば、自分の治療が過小なのではないか?と治療を見直すよい機会でもある訳です。そんなこともあって、ここ最近は疲労困憊の日々が続いています。

早く気候が落ち着いて、患者さんも私自身も楽になればいいと思っています。