ちょっと新型インフルエンザの予防接種で一時中断になっていた院内勉強会を27日から再開します。
いつも言っている通り、新潟はアレルギーの後進県です。専門医が極めて少ないからです。神奈川、愛知、福岡などは専門病院があるため、そういった施設で研修した小児科医が県内に散らばるため、必然的にレベルの底上げされるのです。
先日も市外から重症なアトピー性皮膚炎の赤ちゃんが受診されましたが、皮膚科での診断は「湿疹」だそうです。皮膚に病気(つまり湿疹)があって受診したのに、診断が「湿疹」というのはどうかと思ってしまいます。
咳が続くとすぐにマイコプラズマと診断して、点滴を繰り返す医院もありますが、咳が止まらないと当院を受診されるケースが頻繁にありますが、そのほとんどがぜんそくと診断して治療するとピタリと止まります。
アトピーもぜんそくもみる人がみれば、診断も治療もさほど難しいものではないと思います。地方の方は「お医者さんに任せておけば」と考える方も少なくありませんが、申し訳ないですが専門かどうかで医療レベルがガラリと変わってしまうのも現実でしょう。ですから、親御さんもお子さんのために正しい知識を持って欲しいと願い、院内勉強会を実施しています。
本当は当院にかかっていない患者さんに聞いて欲しいのです。アトピーでもぜんそくでも過小診断、過小治療で症状のよくならない親御さんにガイドラインに則った新しい情報を提供したいのです。しかし、いかんせん当院のホームページは他院にかかっている患者さんはご覧になっていないのでしょう。正直言って、アトピーやぜんそくの院内勉強会を行っても、参加者が少ないことが多かったのです。この辺をどうやって広めていくかは課題です。
一方、食物アレルギーは毎日の「食事」にかかわる問題です。卵や乳製品、小麦など食べて症状の出るものは避けなければなりません。医師はアレルギー検査の陽性のものを「あれもダメ、これもダメ」と言うだけのことが多いことでしょう。
本当なら卵ならごく少量しか入っていないものまでダメなのか、それとも卵料理のような濃いものを除去すればいいのかを指示することは必須でしょう。牛乳が摂れなければカルシウム不足を、魚が摂れなければビタミンD不足をどう補充していくかアドバイスをしなければならないはずです。
いずれにしても食物アレルギーのお子さんは増えており、あまりにも親御さんに情報が不足しています。多少は食物アレルギーの心得のある私が情報を提供していくしかありません。過去の院内勉強会でも、食物アレルギーネタの時は参加者が多いのです。食物アレルギーも他院かかりつけの親御さんでも参加して頂きたいのですが、やはり当院のホームページで告知しても、当院のかかりつけの方しか参加しないことがほとんどです。
当院の患者さんにも診療時間内に充分指導できているかと言われると、足りない部分も少なくないと思いますので、かかりつけの患者さんだけであってもキチンと勉強して頂くために続けていくべきものなのだろうと考えています。
冬期間はインフルエンザのワクチンや雪のこともありますので、こういう時期は避けつつ、今回はアトピーと食物アレルギーの関係についてお話ししますが、栄養指導の実際だったり、各アレルゲンの特徴だったりというように1回で話し尽くせるものではありませんので、シリーズ物にしようかと考えています。ぜんそくやアトピーの話もしたいのですが、やはり食物アレルギーの話が中心になってしまうかなと思います。
こういった当院のこだわりが、園や学校の関係者の方から食物アレルギーの講演をして欲しいという依頼につながっているのだと思っています。アレルギー検査で食べられるかどうかを判断するのは間違った判断を生む「迷信」であることを理解して頂こうと思います。そうすれば上越にも他に「食物負荷試験」をやる施設が増えることが期待されます。いずれは、上越の子ども達が無駄な除去や制限をされなくなり、親御さん達も前向きに食物アレルギーと付き合っていけるようにしていけたらいいなと思っています。


