小児科 すこやかアレルギークリニック

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節分 鬼より恐いもの
2010年02月06日 更新

3日の節分は、どこの幼稚園、保育園でも豆まきが行われ、「福はうち」、「鬼はそと」という子ども達の声が響いたと思います。

豆まきが終わった帰りに、当院にぜんそくの定期的通院で来られた2歳の女の子がいました。

いつもは「元気ある人~?」と聞くと「はーい!」って右手を高々と挙げてくれるのですが、表情が硬いので、もう一回「元気ある人~~?」と聞いたのですが、浮かない表情でテンションが低い状態が続いています。

カルテを見ても熱もないし、「何か元気ないね」と付き添いの父に聞いてみると「実は、豆まきの鬼が恐かったらしんですよ」という回答。納得しました。2歳の女の子には豆まきの“鬼”が怖かったのでしょう。私も2歳頃は鬼が恐くて泣いていたのかもしれません(汗)。

さて、昨日も触れたザ!世界仰天ニュース アレルギーSPですが、特に海外ではピーナッツアレルギーが問題になっています。番組の中でもアメリカでは年間100人以上がアナフィラキシーショックで亡くなっていると言っていました。極めて強いアレルギー症状を起こしやすいアレルゲンなのです。

テレビで取り上げていたケースは、赤ちゃんの時に母の母乳を飲んでいたら、顔が赤く腫れ始め、検査の結果ピーナッツアレルギーが判明したそうです。症状も重いため、身の回りのピーナッツの含まれるものは全て除去していたそうです。

ある日、庭で遊んでいたら「足が痛い」とお子さんが倒れ込んでしまいました。両親が慌てて駆け寄り足をみると、ビーナッツの殻がお子さんの足にくっついていて、その部分がただれていました。多分、近所の人がリスに与えたピーナッツの殻が、リスによって庭に持ち込まれ、そこに落ちていたのではないかと言っていました。

また、こんなことあるのかと思いましたが、公園にピクニックに行き、ベンチに座りご飯を食べ始めたら、いきなり具合が悪くなり倒れ込んでしまいました。エピペンというショック改善薬を親が使っていましたから、アナフィラキシーショックというショック状態になっていたようです。食事の中にピーナッツが入っているはずはありませんから、少し前に別の人達がそのベンチでピーナッツを食べて、その粉がベンチに付着していたのだろうと推測していました。

これも数年前に話題になりましたが、重度のピーナッツアレルギーの恋人にピーナッツを食べたばかりの相手がキスをしたら、アナフィラキシーショックで死んでしまったという話をご存知の方も多いでしょう。日本でもピーナッツアレルギーの患者さんは時々みます。私自身もピーナッツで強めの症状を起こしたお子さんを外来で診ています。

さて、豆まきの話に戻ります。タイトルのように何が“恐い”かというと、園の先生がその子にピーナッツアレルギーがあるのは知っていたのですが、豆まきでまくのは「落花生」でした。ピーナッツと落花生が同じものであることを知らずに、拾った豆を食べるように言ったそうなのです。本人は分かっていたのか、食べずに家に持ち帰ったため、事なきを得たそうです。間違って食べていたとしたら、と思うと背筋が冷たくなります。

外来で、アナフィラキシーやアナフィラキシーショックを起こしたことのある子の親御さんには、人間誰でも間違いはあるものだから、誤食は起こり得ると常々言っています。これも本来あってはならないことです。

残念ながら、病院内で投薬ミスで患者さんが具合悪くなったり死亡するというニュースは時々耳にします。病院でも点滴や内服など患者さんに、別の薬を投与しないようにダブルチェックといって、二人が確認するということを行っています。園でも家庭でもこんな誤食は起き得ますので、ダブルチェックなどの対策を講じる必要があると思っています。