小児科 すこやかアレルギークリニック

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学会の収穫
2007年12月13日 更新

学会に参加すると、日本の第一人者の先生から各分野の講演を聴いて、最新情報を入手するように心掛けています。ここ最近は自分が最も力を入れている食物アレルギーの話を中心に聞いていましたが、今回は咳や皮膚の話も聞いてきました。

当院は長引く咳を主訴に受診される患者さんが多いですが、咳にはこだわっているため、咳は止める自信はそれなりにあります。しかし、自分の考え方が正しいのかどうか確認のため、「小児の慢性咳嗽」(=長引く咳)の講演を聴いてきました。それによると、長引く咳の原因は感染によるもの、つまり気管支炎や肺炎のほかに百日咳も意外とあるようです。あとはぜんそくもありますが、見逃してはならないものは「鼻」による咳です。蓄膿症などが引き金となって、咳が長引いてしまうのです。これは丁寧な問診と入念な診察で分かることが多く、実際の診療でも経験することがあります。これは日頃から気をつけて診察に当たっています。鼻が悪いと耳鼻科に行くケースも少なくないと思いますが、当院ではなるべく1カ所での治療ができるよう努力はしているつもりです。

また消化器の異常が咳の原因になることもあります。「胃食道逆流現象」といって、子供だけでなく大人までも胃酸が逆流して咳を誘発しているケースもあるそうです。こういう咳の存在は知っていましたが、診断を確定するのは手間のかかる検査が必要だったりします。ぜんそくと診断されて、ぜんそくの治療をしてもなかなか改善しない場合は、この病態を疑うべきだそうです。今後は気をつけて対応できそうです。

またアトピー性皮膚炎についても学んできました。「プロトピック軟膏」についてです。ご存知ない方のために一応触れておくと、免疫を抑える薬なのに皮膚の炎症も抑制してしまうのです。長く塗り続けてもステロイドのような副作用が現れにくい特徴もあります。しかし、関連は低いとされていますが、発ガン性の可能性がゼロとは言えずに、このことを患者さんに理解してもらわないと処方はできないので、ちょっとだけ面倒な薬とも言えます。でもこの薬を使うメリットもあるのです。アトピー性皮膚炎の最大の問題点は「かゆみ」です。ステロイドで治療して皮膚が一見良くなっていても、かゆみは残ります。しかも皮膚が改善したためにステロイドを中止すると、まもなく再悪化してきますが、プロトピックを使うと皮膚の症状やかゆみの再悪化はかなり抑えられるということです。これも臨床の現場で経験済みですが、必要な患者さんにはしっかり対応していきたいと考えています。

これくらい書けば、学会でちゃんと勉強してきたということを納得して頂けるでしょうか?(笑)。