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感情移入
2008年07月28日 更新

キムタク総理のドラマ「CHANGE」が終わって、今度は「Tomorrow」というドラマをやっていますね。

竹野内豊が医師役で、潰れそうな市民病院を立て直していくという内容なのですが、結構視聴率も高いようです。先日、このドラマを観ていて、気になる台詞がありました。

以前、大病院に勤務していた竹野内が、先輩医師からよく言われた言葉があるそうです。「患者に感情移入するな。淡々と一人一人をこなしていけ。」というものでした。

確かに、大病院なら患者さんは多いし、医者も沢山います。特に若い医師は歯車の1個でしょうから、一人の医師にできることは自ずと決まっており、代わりもいる。感情移入することは冷静さをなくすし、タイムロスにもなる、というニュアンスでしょうか?。

でも、これは医者側からの一方的な考え方だと思うのです。ともすると医者は「病気」だけをみて「人間」としてみてないなんて言われます。患者さんの立場からすれば、もっと感情移入してもらい、人と人との間柄で見て欲しいし、診察もして欲しいと思っていると思うのです。待ち時間は長いのは嫌だけど、でも自分の診察は時間をかけて欲しい、そう考えていると思います。私が患者ならそう考えます。ここに大きな意識の差がありますよね。

「小児科」なら尚更だと思います。熱を出して子供が苦しんでいるのをみると、親なら単なる“風邪”であっても、結果的に2~3日で元通りになっても、心配なものです。先程の立場の違いからすると、医者は“風邪”だからとあっという間に診察してしまう、患者さんはもっとよく診て、説明して欲しいのに…となる。

私の専門分野であるアレルギーでは、中にはちょっと難しいケースもありますが、ぜんそくを風邪や気管支炎、アトピーを乳児湿疹と診断されていることがあります。咳や皮膚症状を繰り返しており、もう少し“感情移入”すれば、問診などに時間をかければ解決の糸口は見つかると思うのです。また症状が改善していないのに、同じような治療をし続けるということも減らせると思っています。

小児科医が減っていると言われていますが、「勤務医」が減っているのであって、「開業医」は増えています。以前は敷居の低い開業医に患者さんが集中して、“淡々と”診療せざるを得なかったと思うのですが、開業医が増えるにつれて、医師ももうちょっと“感情移入”して、ゆったりと説明する医療に切り替えてもいいんじゃないかと思います。

「開業医」は「大病院」とは違います。地域に密着した、心のこもった医療を提供する場だと思っています。時間も手間もかけた方が見落としも減って、患者さんから喜ばれ、より信頼される医療ができるのだと考えています。

医師と患者でもいろんな考えなり思惑があり、ベストな医療とは何かを問いたいからこそ、医療系のドラマって頻繁に放映されているのだと思います。「Tomorrow」は今回のドラマで一押しです。

私は、感情移入する医療を開業医が率先してやるべきではないかと思っていますし、実践しようと努力しているつもりです。こういう医療が今後求められると信じています。皆さんは、今回の話題をどう思われますか?。