小児科 すこやかアレルギークリニック

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血尿も
2009年04月29日 更新

当院は「咳」の長引く病気である小児ぜんそくの治療をしています。

その前に、その「咳」がぜんそくなのかどうかをキチンと判定しなければなりません。

「咳」と言ってもいろいろな原因があります。単なる風邪かもしれませんし、気管支炎・肺炎かもしれません。しかし、長引くようならマイコプラズマや百日咳も考えなければいけませんし、結核かもしれません。改善しては悪化するということを繰り返し、慢性の経過を辿ればぜんそくの可能性も出てきます。

咳が長引けば、患者さんは憂鬱になりますし、睡眠障害など生活の質が低下してしまいます。風邪なら放置しても治る可能性が高いのですが、ぜんそくや結核、百日咳はかなり症状が長引くし、おのおの治療法も異なります。つまり、咳をみたら病気を確定する努力が必要なのです。

先日、血尿のお子さんが当院を初めて受診されました。

ある医療機関で、小学校に上がったら学校検尿があるから様子をみるようにと説明されたそうです。その間、ものの1~2分だったそうです。心配になって当院に相談に来られた訳です。

血尿は、赤血球が尿中に混じるものを指します。体の中で酸素を運ぶ働きをする赤血球を要らないものとして捨てることは通常はないはずです。血尿=腎臓病と言い切れませんが、先程の「咳」の話のように腎臓病なのかどうか、血尿が一時的なのか、慢性なのかをキチンと見極めなければなりません。

腎臓病は、急性腎炎と慢性腎炎があります。慢性腎炎の代表格のIgA腎症という病気は、20年後に38%が腎不全に陥ってしまうという報告もあります。診断は決して容易ではありませんが、見極める努力が必要だと思います。私は前勤務先で慢性腎炎の患者さんを診る機会がありました。腎臓病の専門ではありませんが、ある程度のこだわりは持っているつもりです。血尿の程度によっては、腎臓の専門医に紹介した方がいいと判断する場合もあります。

上越市では、溶連菌感染症がある程度流行しています。そんな状況ですから、血尿の場合は溶連菌感染後に起きる急性腎炎かもしれません。発症する確率は決して高くはないですが、軽ければ外来で尿検査を時々すればいいでしょうし、重ければ入院の上で水分や塩分制限、運動も制限しなければならないケースもあります。

一回血尿をみただけでは、急性か慢性かさえも分かりません。小学校に上がるまでの数年間を様子を見ていいものかどうかも判断できないと思います。

当院での検査によって、溶連菌感染後の急性腎炎でないことが判明しました。15分くらいは説明したでしょうか。お母さんは当院での経過観察をご希望されましたので、定期的に検尿を行い、血尿が悪化しないか、蛋白尿も出てこないかを確認させて頂くことになりました。

小児科医は、咳にしても血尿にしても、病態を解明した上でその患者さんがどうするのがベストなのかキチンを考えてあげるべきだろうと思っています。