新型インフルエンザのワクチンは、どの親御さんもいち早く我が子に、とお思いだと思います。
99%の小児科が、新型ワクチンがどれくらいの供給があるのか、全く分からないので予約に踏み出せていないのが現状です。ほとんどの小児科が、患者さんを混乱させないようにと良心的な対応をしているのだと思います。
当院はぜんそくの患者さんが極めて多いため、本来優先して接種される子どもたちです。毎日のように新型ワクチンについて情報を書き、現状をお知らせし、少しでも混乱を減らすことができればと考えていました。
突然ですが、12日(木)に3回目の入荷ができそうだと連絡がありました。11日(水)に通達があり、当院への配分されるワクチンの数量が記載されていました。少なくとも上越の医療機関は11日に一斉に通知があったと思います。
先月の20日に医療関係者用に入荷があり、患者さんへ接種できるワクチンは11月2日に最初に届いています。ここではこれを“第一弾”と表現させて頂いています。これが数十人分で、何度も繰り返しているように当院の中でも重症な発作を起こしやすいお子さんに最優先で接種させて頂こうと思っています。12日に入ってくる予定のものは“第二弾”ということになります。
この“第二弾”ですが、当院はぜんそく患者さんが多いとお願いしていたためか、少し多めにもらえるようです。それはありがたいのですが、いきなり通知が来て、明日届くなんて言われても、患者さんの都合もありますし、予約もできる訳がありません。今回の新型ワクチン騒動は、一事が万事こんな感じで現場が振り回されっぱなしなのです。
ワクチンの接種回数にしても1回と言ったり、2回と言ったりで国や県の危機管理がどうなっているのかと不安になってしまいます。昨日のニュースでは、高校生以下を除いて1回と決まったようです。
不満を言っていても始まらないので、当院のぜんそく患者さんの健康を守らなければなりません。上越でも流行が始まっており、なるべく速やかに、そして確実に接種を進めていかなければなりません。
やはり問題は、「10mlのワクチン」です。大人なら20人分、6歳未満なら50人分になるのです。通常の診療の中で、1日に40~50人の接種を行うのはなかなか難しいと思っています。そのため、14日(土)と21日(土)に数十人ずつ集まって頂いて、重症な子ども達に接種をするつもりでした。
今回の連絡を受けて、スタッフとも相談して、戦略を立てなければなりません。作戦を立てたら、この場で報告をしたいと思いますが、大きな方針としては、流行が始まっており、週末まで待っていられません。平日でも「10mlのワクチン」を使い切らなければなりません。しかし、通常の診療をやっていては、ワクチン接種の時間を取れないのです。
少なくとも、国が基礎疾患のある子を優先すると言っているので、12月中旬の健康な小児よりは先に接種するようにしなければなりません。診療時間を一部制限というか短縮して、新型ワクチン接種の時間に充てるような大胆な方法を取らなければならないと考えています。
既に私の立てた方針は守りたいと思っています。つまり、より重症な子どもを優先するということです。14日と21日に当院の中でも最重症な子どもにワクチン接種をする予定は変わりません。その次に優先されると言っている「吸入ステロイドを連用している小学生、中学生」を先に募集をかけたいと思います。近々案内をしたいと思っています。それでも少し余裕がありますので、「オノンやシングレアを連用している子どもたち」の全部という訳にはいきませんが、一部に接種できそうです。
多分、第三弾は11月の月末になるようです。ここで更に当院では軽症な部類のお子さん達に対応できるのではないかと思っています。第二弾の当院への割当をみて、ようやくある程度の見通しが立ってきたと考えています。
こっそり予約と取ったり、大々的に予約を取っている医院もあるようですが、当院かかりつけの親御さん達は惑わされないで頂きたいと思います。当院で診ている患者さんは当院が守るのが筋であり、確実な情報をもとに正しい対応をしたいと考えています。当院はワクチン接種を“ビジネス”とは捉えておらず、こども達の健康を守るにはいい加減な予想で進めていくものではないと思っています。
近日中に、吸入ステロイドを連用しているお子さん、次にオノンなど抗アレルギー薬を連用しているお子さんから予約を取りたいと思いますが、十分に計画を練らないと、医院の診療等に負の影響が出兼ねません。受けるだけ受けておいて、「できませんでした」なんて無責任なこともやるつもりもありません。
どの医療機関でも、11日のワクチン配分の通達を受け、これから動きが出てくると思います。ぜんそくを持つお子さんは手厚く守ってあげなければなりません。当院の役割は小さくないと思っています。先にも書いた通り、平日にも接種を進めざるを得ない状況ですので、一般診療との両立を考えた上で、近々当院の方針を公表するつもりでおります。発表を待っていて頂きたいと思っています。


