小児科 すこやかアレルギークリニック

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私の心の支え
2010年06月24日 更新

26日は休診にさせて頂きます。かかりつけの患者さんには申し訳なく思っています。

理由は先日も書きましたが、浜松に行くためです。友人のアレルギー専門医で同じ開業医と言う立場の川田先生のクリニックでアレルギーの話をするためです。

私にとって、川田先生はとても大切な存在です。アレルギーの学会に行くと、活躍されているのは日本の第一人者方なのですが、その先生方のいる専門施設では、部下が育ってきており、やはり学会で研究成果を発表したりしています。私と同世代の先生が頑張っている姿を見ると刺激になります。

それでも川田先生には更に強い親近感を覚えます。それはやっていることが、同じ方向性を向いているからです。例えば、新潟県ではほとんど行われていない「食物負荷試験」ですが、もちろん全国の専門病院では当たり前のように行われています。しかし、開業医となると話は変わってきます。全国の開業医で、「食物負荷試験」を継続的に、多くの件数をやっているとなると、ほんの一握りだと思います。

具体的な数字がないのですが、私の印象では95%以上の開業医が「食物負荷試験」をやっていない、もしくはほとんどやったことがない、という状況だと思います。最近は「食物負荷試験」をやって食べられる食べられないの判断をしなければならないと頭で分かっていても、それでもやっていない医院がほとんどだと思います。技術も知識も必要ですし、労力も必要ですだからです。

開業医は、“ロス”を嫌います。どこに行ってもほとんど“3分診療”です。日本の保険制度は、大勢診た方が収入が上がります。子どもが小さいと助成がありますので、親御さんもちょっと心配なことがあると、小児科を受診します。外来はどの小児科も混んでいます。特定の患者さんに時間がかかり、診療がストップすると、いろんな点で不利になります。

中には「食物負荷試験」をやる技術があるのに、開業してやらない医師もいるかもしれません。それは各医師の考え方でしょう。しかし、そんな状況で、手間やアレルギー症状を起こしてしまうかもしれないリスクを負ってまで外来で「食物負荷試験」をやる姿勢は、素敵だと思っています。

食物アレルギーの患者さんに「アレルギーを起こすかもしれないから、食べちゃダメ」というのは簡単です。しかし、本人も家族も大変です。そう考えると、食物アレルギーの治療の基本である「必要最小限の除去」にするためには、食べられるもの、食べられないものを明らかにしなければなりません。

かかりつけ医として、患者さんを守るのであれば、開業医でも「食物負荷試験」は不可欠です。自分ができなければ、できる医師に紹介するのは当然だと思います。結局、医療は“ハート”なのだと思っています。臭い話かもしれませんが、“思いやり”とか“責任感”がなければ、キチンとした医療は行えないと思っています。“ロス”を気にしていたら、正しい医療はできないと考えています。

そういう意味では、当院は新潟県内では“浮いて”いるのだと思います。でもキチンとポリシーを持って医療に取り組むことは大切です。全国的にも「食物負荷試験」を繰り返している開業医は極めて少ないと思いますが、それでも同じ熱い気持ちを持って診療に取り組んでいる小児科医がいると思うと、私の心の支えになっています。

開業医が、病院よりも症状の軽い、手間のかからない子どもを診ていればいいという時代はとうに終わっていると思います。得意分野を活かせば、かなり重いぜんそくやアトピー性皮膚炎の患者さんを診ることは可能になってきています。これからも川田先生にも支えられながら、“ハート”を持って医療を続けていこうと思っています。