当院は、アレルギーで困っている患者さんが患者さん(親御さん)の意思で受診されています。
ぜんそくは慢性疾患のため、日頃から発作を起こしにくくするよう努力することが最大のポイントだと思います。周囲をみていると、発作が抑えられていないのに、継続治療がなされていなかったり、過小治療が行われていたりと、課題が多いのが実情です。
本来なら、小学校、中学生のような年長になってくると、ぜんそくを大人に持ち越すかどうかの瀬戸際なので、より丁寧で慎重な対応が望まれます。専門医がキチンと管理するのが望ましいので、発作を時々起こすケースでは紹介して欲しいのですが、そういう連携はまずないのが現状です。患者さん自らが、「このままで大丈夫か?」と不安に感じて受診されているのみです。
こういう年代だと「たまたま発作を起こしただけ。どうせ治る。」という見方がなされていることが多く、それは本当にたまたま発作を起こした患者さんに関しては、そのままでいいのですが、重いケースでは危険とさえ言えます。
この年代は、「肺機能検査」に異常が見られるようでしたら、相当厳しいと言わざるを得ません。新潟では異常を見出すチャンスである「肺機能検査」が全く普及していません。これも私のよく言うガイドラインに“「肺機能検査」が正常であること”と明記されているにもかかわらずです。
「肺機能検査」は小学校に入るくらいの年代では、ほとんどのお子さんが行うことができます。この年代で発作を起こしやすいにもかかわらず、「肺機能検査」を実施しないのは、ガイドラインの視点に立てば“ルール違反”となることを強調したいと思います。有用な検査であるため、早急な普及を望みます。
小学生の高学年や中学生になってくると、運動量も半端でないため、「運動誘発ぜんそく」がみられやすくなります。読んで字の如く、運動するとゼーゼー、ヒューヒューいったりするのです。
この年代は、体も強くなってきているので、風邪を引いても咳が長引く程度で、あまり強い症状は出なくなってきています。そもそも風邪も滅多に引かないと思います。やはり、「運動誘発ぜんそく」がみられるかどうかは大きなポイントです。重症であれば「運動誘発ぜんそく」が起こりやすく、ぜんそくが治っていないかどうかを見極める絶好に機会と言ってもいいと思います。にもかかわらず、この「運動誘発ぜんそく」が軽んじられているように感じます。
「運動して発作が起きたら、気管支拡張薬を吸いなさい」とメプチンエアーなどの吸入薬が処方されている場合を見受けます。そりゃ発作を起こして苦しくなった時に、吸入すれば楽になることでしょう。普通、それで「めでたし、めでたし」となるのですが、「なぜ運動して苦しくなったのだろう?」と考えないといけません。一歩も二歩も先を見て対応しないといけないのです。
「運動誘発ぜんそく」はハードな運動した時に見られやすいので、また息苦しいのを繰り返すことになります。本人にしてみれば、全然「めでたし、めでたし」ではないですよね?。不安を抱えて運動することになります。ここで「ぜんそくが治っていないのではないか?」と考えるべきでしょう。ぜんそくが治っていなかったため、適切な治療を行ったら「運動誘発ぜんそく」が見られなくなったということはよく経験するのです。
小学生、中学生くらいになると、大人にぜんそくに持ち越さないように、“つめ”が重要なのです。入退院も繰り返さなくなり、医師も親御さんも楽観的に対応していることが多いように思います。
幼稚園や保育園くらいだと、園で風邪をもらってすぐゼーゼーいってしまいます。あまりこういう言い方は好きではないのですが、体も小さく体力もないし、風邪も引きやすいので、ゼーゼーするのは仕方ない部分があります。それ以降の年代は、ゼーゼーしにくくなるはずなのに、発作が時々見られるのは「このままだと治らないのではないか?」と危機感を持つ必要があることを少しはご理解頂けたと思います。
年長になれば、尚更慎重にいくべきですし、「大きくなって調子が悪ければ専門医に診てもらう」という考えが、新潟県内に広まるといいと思っています。


