小児科 すこやかアレルギークリニック

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受診するタイミングが分からない
2010年10月30日 更新

最近の急な冷え込みで、ぜんそくのお子さんの調子が悪いようです。

ぜんそくの治療を一旦休んでいたお子さんが咳が止まらない、ゼーゼー言ったと受診されています。中には治療中にもかかわらず、ゼーゼー言うお子さんもおり、その都度ガッカリさせられます。

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーの頻度も多いのですが、ぜんそくやぜんそく予備軍の患者さんも結構多いものです。敢えて言いますが、ぜんそくの診断ができなければ、また診断できても重症度を把握できなければ、適切な治療なんてできません。

ゼーゼーを繰り返すようならアレルギー専門医に紹介するということはガイドラインに明記されているのですが、ゼーゼーいう都度に点滴や吸入を繰り返して、改善すれば「ハイ、それでおしまい」という対応をされているケースも時々見かけます。そういう患者さんは往々にして、重症なのです。専門医から言わせて頂ければ、やってはいけない対応です。

私の恩師をはじめ、日本の第一人者の先生方がぜんそくで困っている子ども達を減らそうとガイドラインを作り上げました。そういう意味では、私の地元ではぜんそくのガイドラインがあまり普及しておらず、医師によって治療が様々なんて事態になっています。残念ながら、我流の治療が改善を邪魔していると思われるケースさえあります。

先日、小さい頃にぜんそくで入退院を繰り返していたお子さんが、当院を初めて受診されました。入退院を繰り返すと言うのは、結構重症だということです。

話を聞いて、いくつかガッカリさせられました。というのは、重症なのにぜんそくの説明がほとんどなされていなかったのです。本当なら継続的に治療して、発作を起こさないクセを付けなければならないのに、継続治療の必要性すら話されていませんでした。

話を聞いて、腹立たしいことがありました。ぜんそくのお子さんをお持ちの親御さんはご存知でしょうが、夜から朝に発作を起こし、強い咳込みや呼吸困難がみられることが多いのです。夜、子どものすることと言えば「寝る」ことです。肩で息をして、眠れなかったため、近くの病院の救急外来を受診したそうです。

深夜だったそうですが、内科系の医師が診察に出てきたそうですが、「こんなのは風邪で、何でこんな時間に連れてくるんだ。翌朝に来ればいい。」と叱られたそうです。それ以来、お母さんは叱られるのが恐くて、いつ受診していいのか分からなくなったそうです。

夜間に起こされ機嫌が悪かったのでしょうが、明らかにおかしな対応です。お母さんの話を聞く限り、受診の仕方は間違っていません。つまり、患者さんはぜんそく発作を起こしており、吸入などの治療をして効果がなければ入院治療するのがベストだったと判断されます。よく聴診すれば、喘鳴が聞こえたはずです。それを理不尽に叱られて、その後の受診の仕方まで影響を及ぼしてしまったのです。その先生が未だに同じことを繰り返していないか、心配になります。

普段、「食物負荷試験」を広めたいなどと繰り返していますが、ぜんそくの適切な診療も広めなければならないと痛感させられましたし、急務なのだと思います。私自身は、アレルギーに興味を持っていますが、アレルギーにあまり関心のない医師もいることでしょう。それを考えると、患者さんにぜんそくについてキチンと学んで頂くように、患者教育をしていかなければならないのだろうと思っています。