小児科 すこやかアレルギークリニック

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休み前のRSウィルス
2011年01月05日 更新

4日から通常の診療体制に戻りました。

昨年はずっと忙しかったので、もう少しゆっくり体を休めたかったというのが正直なところでしたが、かと言ってずっと休める訳でもなく、強制的に日常診療にリセットされたという感じです…(汗)。

12月中に市内の一部でインフルエンザが集団的に発生しましたが、そのまま冬休みに突入してしまいましたので、感染の拡大はやや遅れそうです。休み明けで大混雑を予想したのですが、そこまで混みませんでした。インフルエンザ以外の感染症も、それ程多くなかったようです。

インフルエンザの予防接種も、年末は駆け込み需要で一日に何十人もやっていましたが、年明けにはぐっと減って、それも思った程忙しくなかった一因だと思っています。

特に年末は何日もまとめて休みになるので、約1ヶ月程前から年末年始の休みをどうやって乗り切るかを考えて診療に当たらなければなりません。例えば、ぜんそくのお子さんが休み中にゼーゼーいうと困るので、心配なお子さんは年末年始は薬を飲んでおいて頂くなり、平穏無事に過ごせる作戦を立てるのです。

一番困るのが、ぜんそくのお子さんが、年末年始の休みが迫っているのに熱が続いているパターンです。ぜんそくがあると、風邪を引くと強く咳き込んだり、ゼーゼーいったりして、呼吸困難を来したりします。いち早く熱を下げる努力をしますが、細菌感染なら抗生剤が有効ですが、ウィルス感染ならインフルエンザでもない限り、どうしようもないのです。要は熱が下がるまで、待つしかないのが現実です。

ただ、風邪は熱は数日で下がりますので、ぜんそくがすごく悪化することは少ないように思います。ひとつ例外がRSウィルスです。年末にも触れたように、熱が8日下がらずに、咳もひどく、夜も眠れずに入院を余儀なくされたお子さんもいました。

1年間診療していて、8日も熱が下がらないなんてことは、まず経験しません。RSウィルスにかかると8日は例外的としても、4~5日下がらないことはかなりの頻度でみられます。しかも、ぜんそくがあるお子さんの場合は、熱が続けば続く程、相当に咳が悪化します。

実は、休みの直前にRSウィルスの感染が判明し、入院の可能性の高いお子さんが2人いました。一人は幼児、もう一人は2ヶ月の赤ちゃんでした。その子達が一番気がかりでした。

熱が下がらないことを強調して書きましたが、生後1~3ヶ月の赤ちゃんがRSウィルスにかかっても、まず熱は出ません。ただ、体が小さく、気管支も細いのでゼーゼー言って、低酸素になることも多いのです。RSは乳児など低年齢であれば、かなり入院のリスクも高まります。

年明けの診療が始まり、2人のその後の経過が分かりました。2ヶ月の赤ちゃんは、何とか持ち直し、入院を免れました。もう一人のお子さんは、その後も熱が下がらず、咳もひどかったため、「更に悪化すれば入院が必要」と伝えてあったので、当院が休みの間、病院を受診し、入院させて頂いたそうです。

RSウィルスは医院が検査をすると、費用が持ち出しになってしまうため、調べない小児科医も多いのですが、もし他の医療機関を受診する時は「当院でRSウィルスが陽性だったと伝えて下さい」と言ってあったので、話がスムーズに進んだのだと思います。しかも、熱が何日も下がらない可能性を説明してあったので、やはり心の準備ができていたようです。事前にRSウィルスを調べておいたのが有効であったと思います。

気がかりだった2人のうち、一人の患者さんが入院はしてしまいました。入院しないに越したことはありませんが、もともと入院のリスクの高い病気であり、当院が休み中であっても比較的スムーズに入院へと移行でき、いたずらに親御さんの不安をかき立てることもなかったのだろうと思っています。そういう意味では、かかりつけ医としての必要最小限の責任は果たせたと考えています。

自腹を切って検査をしているので、目先で考えると“損”をしているように見えるかもしれませんが、親御さんに注意喚起もでき、逃げることなく責任も果たせた訳ですから、“損”をしたとは考えていません。

年末年始の休みだけではなく、日常診療においても同じ姿勢で取り組んでいるつもりですが、RSを疑ったらキチンと調べる医師に増えて欲しいと思っています。