小児科 すこやかアレルギークリニック

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強行軍
2011年04月11日 更新

土曜の午後は、遠方に出掛ける用がありました。

行き先は福岡です。実は私の恩師がこの3月で退官されたので、その記念講演会がありました。10日の11時からの開催ですから、前日に福岡入りしなければ間に合いません。

当院の場合は、よく学会に参加しているので、休診ばかりでは申し訳なく思っていました。特に土曜は市外からの患者さんが多いので、やむを得ない時以外は休診は避けなければなりません。今回は、キッチリ外来をこなしてから、出掛けることにしました。

15時の電車に乗れば、上越新幹線で東京まで出て、羽田空港から福岡に21時頃に着くことができます。帰りもまたハードスケジュールで、予定では22時半頃に自宅に着くという強行スケジュールでした。そこまでしても参加したかったのです。

もし私が福岡の恩師のもとでご指導して頂いていなければ、どこにでもいるような小児科の医師だったと思います。もともとは、プロの小児ぜんそくの治療の世界を知りたくて福岡に研修に行ったのですが、そこで恩師のやっていた「食物負荷試験」を初めて見て、度肝を抜かれました。

新潟では先輩からはアレルゲンは除去し続けるものと習っていました。あまり真面目な医師ではなかったので、また食物アレルギーの分野には大して興味もなかったものですから、初めて「食物負荷試験」を目の当たりにした時はビックリしたことを昨日のことのように覚えています。ちなみに十年一日といいますが、私が最初に福岡に行ったのが平成13年なので、本当に10年経ったことになります。

恩師から「食物負荷試験」を学び、県内の患者さんがほとんど受けたことのないこの検査法を是非とも新潟県に広めたいと思いました。その後も学会などでお会いすると、患者さんで困っていることの質問をして自分の知識を深めていき、それなりの力を付けてこられたのではないかと思っています。お世話になりっぱなし、でした。

そんな恩師の先生の退官記念講演があるとなれば、弟子としては何があろうとも駆けつけるべきでしょう。

当日は、相模原病院の海老沢先生、藤田保健衛生大学の宇理須先生も駆けつけて下さり、食物アレルギーで日本を代表するような豪華な顔ぶれで記念講演会が始まりました。

恩師の講演は時間の関係で30分ほどでしたが、いつ聞いてもものすごく勉強になります。2月の食物アレルギー研究会の時もそうでしたが、私が研修時代にまとめた別のデータも講演の中に使って頂き、嬉しかったです。

ご高名な先生方の話を聞いていると、食物アレルギーの医療はこの5~10年で大きく変わってきたそうです。逆に、恩師などのご尽力でガイドラインができてきたりして、変えてきたと言えると思うのです。食物アレルギーで日本を代表し、そして日本の食物アレルギーの歴史を作ってきた先生を、恩師に持てる私はとても幸せ者なのだと実感しました。

日頃の診療では恩師が広めてきた「食物負荷試験」を私も上越の地で広げようと努力しています。同業者からなかなか協力が得られないのですが、患者さんや学校・園関係者の方には確実に伝わってきています。先日も市内の学校の先生から講演の依頼を頂きました。

恩師は、退官しても診療は続けられるそうですし、これまでやってこられた研究も更に続けられるそうです。まだまだやることはあるそうで、4月に入って、これまでの超多忙な状態の“超”が取れたくらいとおっしゃっていました。多忙さを少しは見ていますので、少しは休んで頂きたいのですが、周りがそれを許さないし、私自身も教えて頂きたいことがいっぱいあります。

ちなみに、当院の食物アレルギー啓発イベントである「すこやか健康フェア」はこれまで上越市で行ってきました。今年の10月は場所を変え、新潟市の朱鷺メッセで開催する予定ですが、今回の講師は私の恩師をお呼びすることになっています。日本を代表する先生のお話に是非期待して頂きたいと思っています。

月曜からまた普通の診療が始まります。翌日に疲れが残ると困るので、閉会後急いで会場をあとにしました。また羽田経由で上越に戻らなければなりません。予定より1本早い便で帰って来ることができ、21時には自宅に到着できました。

なかなか休む間もないですが、恩師からエネルギーを頂いてきたつもりです。上越の地に「食物負荷試験」を広めたいと決意を新たにしています。