小児科 すこやかアレルギークリニック

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違いの分かる
2011年04月27日 更新

まもなくゴールデンウィークに入ります。

最近は昼ご飯もまともに食べられないことも多いので、ちょっと休めるかなと思いますが、学会の準備もしなければならず、また講演の依頼もあり、やることは減りません。

当院の心掛けていることは、患者さんの症状を改善させることです。医療機関はそれが目的で患者さんは受診されているので、そうしなければ期待を裏切ることになります。

いつも言っているように、症状が改善していないのに、同じ薬を出し続けている医院さんも少なくなく、しびれを切らし当院を受診されると、それが“誤診”だったことが分かります。インフルエンザや溶連菌などの感染症は院内で検査できるので間違いようがなく、アレルギーに関しては、結構と間違いが多いのです。

先日も、某医院さんから乳児湿疹と診断された赤ちゃんが受診されましたが、アトピー性皮膚炎でした。診断が間違えば治療も間違ったものになり、当然いつまで経っても症状は軽減しません。

私の知る限り、“乳児湿疹”の治療にはガイドラインがありません。ロコイドやリンデロンVGというステロイド、アズノールという保湿剤が処方されていましたが、何を根拠にこういう薬を使っているのだろか?と思ってしまいます。

よく書いていますが、ステロイド軟膏はいまだに強い薬と言うイメージが残っており、ステロイドを使う正当性を充分理解していなければ、治療はなかなか進みません。

ほとんどの小児科や皮膚科でたいした説明もなくステロイド軟膏が処方されており、漠然とした理由であっても「あまり塗りたくない」と思っている患者さんへの配慮がなされていないなと思います。どれくらいの量を塗るかの説明をされている患者さんに遭遇したことは、未だかつてないと言っていいくらいです。

私のやっていることも不十分なところもあるでしょうが、根拠は示しているつもりですし、「薬の塗り方を初めて聞いた」という方が圧倒的に多いのです。湿疹の改善していない患者さんの多くが、“効かない”程度の塗り方をされているようです。いかに根拠のない医療が繰り返されているのかと思わされます。

先日も、当院かかりつけの患者さんが、某耳鼻科で鼻を診て花粉症と診断されました。少し前に「花粉症っぽい」と言われて、花粉症の薬が出されていたケースを紹介しましたが、今回は「花粉症です」と明確に診断されていました。

ただ、話を聞いてみて私は納得いきませんでした。耳鼻科的に鼻の所見でそう判断されたのだろうと思いますが、花粉にさらされた状態で目が痒くなったり、鼻症状が出る訳ではなかったからです。

シロクロつけようということになり、アレルギー検査をさせて頂きました。鼻の所見がアレルギーであっても、スギの検査が陰性ならスギ花粉症とは診断できないからです。

驚いたことに、というか予想通り、スギの検査は陰性でした。これでスギ花粉症との診断はできるのだろか?と思います。

最近は、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーなどなど、ずいぶん当院に相談に来られる患者さんが増えました。敢えて言いますが、有名な医院だからといって、必ずしも根拠のある医療をやっている訳ではなさそうです。逆に有名だから、受診する患者さんが多く、充分な説明もない傾向にあります。その上、症状が良くなっていないのに、同じ薬が出し続けられています。

先日、こんなことがありました。ある医療機関に咳の治療に通っていて、もう1ヶ月も咳が止まらないと当院に鞍替えされた患者さんがいました。小学生でしたが、小さい頃にゼーゼーを繰り返しており、実はぜんそくが見逃されていました。

風邪と診断されていましたが、「風邪で1ヶ月も咳が長引くのはおかしい」と考えるのは普通の発想だと思います。ぜんそくが治り切っていないと考え、ぜんそくの治療を開始しました。

1週間後に再診して頂きましたが、親御さんがおっしゃるには「薬を飲み始めて、あれよあれよという間に咳が出なくなりました」ということでした。ぜんそくの治療をして、症状が良くなれば、ぜんそくがあったと判断するのは妥当と思われ、これも“根拠”になると思います。

これは私自身にも言えることですが、根拠のないことをすべきでないのです。申し訳ないですが、「有名なところだから、正しいことをやっている訳ではないことがよく分かったでしょ」と言わせて頂きました。

某コーヒーメーカーのCMではありませんが、上越の患者さんには、“違いの分かる患者”になって欲しいと思っています。