小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

「ハングリー、マネー」
2011年08月25日 更新

外食の途中で入り口近くのトイレに立った時、テーブルに戻ろうとすると、入り口から入ってきた8歳くらいとおぼしき少女から声をかけられました。

「ハングリー、マネー」

その子は、そう言いました。あまりに唐突だったので、何もできずに、何も答えられずにテーブル席に戻りました。

これは、日本の話ではありません。先日、両親を連れて旅行に行った時にあった話です。添乗員に聞いてみると、ジプシーだろうと言われました。

ネットで調べてみると、「ジプシー」とは仕事にも就かず、ひったくりやスリを繰り返す人と書かれています。場合によっては、親が罪の軽い子ども達にさせているとも書かれていました。

同じツアーの人に聞くと、「Get away(あっちにいけ)」と言うといい、と言われましたが、小児科医なのでなかなか子どもにそうも言えません。ある意味、子どもには罪はないのでしょうから。日本ではこういうことにはまず遭遇しないのですが、海外では結構あるようです。その点、日本はいい国なのかもしれません。

少し前に、当院で診ている重症な牛乳アレルギーのお子さんが園で誤食によりアナフィラキシーを起こしてしまい、市外の方だったので、近くの病院に入院してしまいました。

再発を防ぐため、また、エピペンを処方するつもりでしたので、今は場合によっては、園の先生がエピペンを使わなければならないこともあるため、アナフィラキシー時の対処法を知っておく必要があると考え、園の先生と栄養士、お母さんと当院に集まって頂き、話し合いを持ちました。

話を聞いてみると、思った以上に一生懸命対応されていることは分かりましたが、実際に事故は起こってしまったため、園関係者の方々にも食物アレルギーの基本的な知識の他に、アナフィラキシー時の対応を知って頂いた方がいいと考えました。

園関係者全員に当院に来てもらう訳にもいかず、私から“乗り込んでいこう”と思いました。それが一番手っ取り早いからです。こういう勉強会は是非ともやって、周囲が食物アレルギーの子どもを守っていかなければならないと思っています。

その時に、気にかかるのは“出張料”のようです。実際に聞かれました(汗)。

「お金なんて必要ないです」、私はそう答えました。こういう時にお金を要求する医師もいるのでしょうから、そう考えられるのも無理はないのでしょう。ただ、私の場合は「必要ないです」なんです。

そもそも、10月1日に新潟市で開催する「すこやか健康フェア」も参加費は無料であり、チラシの印刷や講師の依頼、交通費など開催に数十万かかっていますが、すべて自腹でやっています。新潟県のレベルアップと食物アレルギーをもつ子を守ることを考えれば、やせ我慢をして言えば、“安いもの”です。

私の友人の川田先生も熱い気持ちを持っているので、「タダでもいいので、話をさせて下さい」と言ったことがあるそうですが、医者がタダで、なんて言うのはかえって気持ちが悪いかもしれません(大汗)。

もし、アレルギーの話をしに来て欲しいけど、報酬のことで悩んでいる方がいるとしたら、私の場合は、“マネー”という配慮は必要とはしていません。それこそ、「さすがにタダという訳にはいかない」と言われることもあり、交通費のみということもありました。お金のためにやっている訳ではないので、全然構わないのです。

26日は休診にして佐渡に講演に行きます。“海外”に渡るので楽しみにしています。27日(土)は診療があるので、日帰りというのが残念なところではありますが…。

とにかく、子ども達を守るためには、大人が正しい知識を持たなければなりません。他の小児科医よりは、少しは専門的知識を持っているつもりですので、逆に私が気軽に引き受け、外に出て行かなければなりません。遠慮なく声をかけて頂けたらと、思っています。