新潟県外の方はご存知ないと思いますが、新潟県は細長いのですが、ほぼ三等分され、南から上越、次に中越、北に下越と3つの地域に分けられています。
夏期休暇が長めだったため、かかりつけの患者さんにはご迷惑をお掛けしました。そのしわ寄せとも言えるのでしょうが、外来は混雑しています。
特に先日の「食物負荷試験」は1日に4件入っていました。やはり夏休みだと、検査に受診されやすいのだと思います。正直、これまで負荷試験といえば、当院では3月、4月が圧倒的に多く、夏休みは思った程多くはありませんでした。地道にやっているせいか、今年は例年よりは多い印象があります。
その日の負荷試験は、ちょっと感慨深いものがありました。
患者さんのお住まいが、糸魚川市、長岡市、新潟市、胎内市だったのです。地域で言えば、上越地方からひとり、中越からひとり、下越からふたりという構成でした。距離で言うと、40キロ、70キロ、120キロ、170キロ当院から離れており、親御さんの労力を考えると、身の引き締まる思いがします。
自己満足といわれればそれまでですが(汗)、開院して4年。こだわって小児アレルギーに特化した方針で診療を開始し、今年も10月1日に開催しますが「すこやか健康フェア」といった自前の啓発イベントなども行ってきました。少しずつ当院のこだわりが認知されてきたのかなと思ったりします。
ただ、その反面で忘れてはならないのは、本来なら、県内には小児科を標榜する病院や医院は多いので、これだけの距離をかけて受診することは、普通は有り得ないはずです。ましてや、当院は普通の小児科の診療所です。すばらしい医療器械が備わっている訳でもありません。
負荷食品は、卵、魚卵、魚でしたが、特に卵の負荷試験をしたお子さんは二人いて、二人ともアレルギー検査がクラス4でした。普通の小児科医なら、加工品も含めて除去を指示するケースが多いでしょう。幸い、負荷試験で二人とも卵の加工品を食べられることを確認しています。つまり、完全に除去する必要はないことが判明したのです。
当院で負荷試験を受けられる親御さんは、これまで前医でアレルギー検査の結果により「食べられる・食べられない」が判断できるかのように説明され、それを信じていらっしゃいますが、必ずしもそうではないことを伝えると、大抵の方が「食べられるのなら、食べさせてあげたい」とおっしゃいます。
当院のやっていることといえば、ガイドライン通りのことをやっているだけであり、また親御さんの希望を叶えられるよう協力をしているだけなのです。決して、特殊なことをやっている訳ではなく、ある意味、当たり前の「医療」をしているだけのことです。
当たり前のことが行なわれていないのなら、それは患者の権利として患者さんにも知っておいて頂く必要はあると思いますし、変えていかなければいけないことだと思っています。


