小児科 すこやかアレルギークリニック

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健康フェアの課題
2011年09月06日 更新

どの医師も“根拠”のあることを行い、良心的に患者さんに接してくれていれば、患者さんが医療に不満を持つことはかなり減ると思います。

残念ながら、現実は甘くはないと思っています。「アレルギー科」を標榜する小児科は多いですが、各医師によって知識が浅かったり、深かったりと相当の差があるのも事実です。食べられるかどうかの判断に不可欠な「食物負荷試験」の存在を伝えられず、過剰な除去を強いられている患者さんも決して少なくありません。

最近は、患者さんのQOLを第一に考えることが重要とされています。QOLとはクオリティ オブ ライフの略で、訳せば「生活の質」となるでしょうか。食物アレルギーに関しては、過剰な除去は当然ならがQOLを下げることになります。

お子さんは食べたいものを食べられない訳ですから、栄養不足が懸念され、医師の制限や除去の指導を必死に守ろうとする家族は、場合によっては、しなくてもいい苦労をさせられることになります。患者さんとその家族は、救われないことになります。

医療をしていて、「オレが何とかしてやる」という気概を持って診療している医師がとても少なく感じているのは私だけではないと思います。当然、必要以上に除去していれば何も起きません。“何も起きない”ことが良いことと医師も患者さんも錯覚しているところが問題です。

“何も起きない”ことが、本当に良いことかのかどうか検証する必要があるのですが、まず疑問を持つことが大切でしょう。医師の言うことが医師によって一番変わるのが食物アレルギーだと思っています。ですから、医師の指示が正しいかどうかを、言い方は悪いですが、疑ってみることも必要です。

確かに「食物負荷試験」をやって強めのアレルギー症状を起こしてしまうこともあります。それは申し訳ないことをしたと思いますが、当院では負荷をして症状が出ない方が圧倒的に多いのです。負荷試験をして症状が出なければ、これまでの“何も起きない”ことが正しいことではなかったことが実感できると思います。

とにかく「うちの子は、どこまで食べられるんだろうか?」と前向きに思う気持ちが大切だと思っています。園の先生や栄養士も食物アレルギーには関心を持っている方が多く、「専門医にかかった方がいい」と親御さんに言いたいのに、なかなか言い出せないこともあるようです。結局、親御さん自身が疑問に思って初めて、進展があるものだと思います。

10月1日のすこやか健康フェアも園や学校の先生からも参加希望を頂いていますが、一番正しく、新しい情報を知っておいて頂きたいのは、患者さんの親御さんです。園や学校なら案内は出せますが、一番参加して頂きたい患者さんにこのイベントにことを知って頂くことが難しいのが歯がゆいところです。

当院は市外からの負荷試験希望の患者さんも多いのですが、もちろん一生懸命対応させて頂いています。医師の過剰な指示に疑問を感じていない患者さんをどう掘り起こし、QOLを上げていくかが課題だと思っています。