今年の秋は、9月下旬から寒暖の差の影響か、ぜんそくの調子の悪いお子さんが多いのです。
こういう時期に受診が多くなるのは、ぜんそくを見逃されている患者さんです。だいたい“風邪”と診断されています。話を聞いて、風邪じゃないのは明らかですが、それでも“風邪”と診断されています。
結局、患者さんが自らの判断で当院を受診されます。そこで、ぜんそくの診断基準を満たせば、ぜんそくと診断される訳ですが、いつも言うように前医は、自分の見逃しに気付いていませんから、それ以降も“風邪”と診断し続けていることが多いのです。
残念ながら、これも「事実」として知っておいて頂きたいと思っています。医師がみなガイドラインを熟知していれば、こんなことは起きません。内科でも耳鼻科でも、皮膚科でもどの科でもそうでしょうが、「あそこの医院は腕がいい」とか「あそこは通っても治らない」というウワサはどの地域でもあるでしょうが、正しい診断をし、適切な治療をしているかどうかの差と言えます。
いつもこういう患者さんには、「自分の子を守るには、医者任せじゃいけない」と言っています。任せていい医師といけない医師がいるのだろうと思います。私は、前者に入れるよう努力していかなければならないと思っています。
さて、ここ最近書いているように、重い食物アレルギーの患者さんが園でアナフィラキシーを起こした時に、すぐに対応できるようエピペンを預かってもらえるようにするにはどうしたらよいかという考えが頭を離れません。
「医療行為に当たるから、預かれません」と即答する園も少なくない現状をどう変えるべきか?ということです。私が県内のすべての園に出向いて話してもいいのですが、現実的には困難でしょう。
ということで、新潟県庁に電話しました。厚生労働省が食物アレルギー児を守るように方向性を提示しているにもかかわらず、現場がついていけていないのです。上から圧力をかけてもらおうなんて思っていません。それでは理解が伴わないからです。とりあえずは、現状を県に理解してもらっておこうと考えました。
近々、中越地方の園に出向きますが、キチンと理解して頂けるでしょうか?。医師は根拠のある医療をすべきですので、その説明にも根拠を示さなければなりません。まだ準備が終わっておらず、日中は時間的余裕が全くなく、夜な夜な進めていきたいと思っています。
当院は、アレルギーを専門にやっていますが、患者さんにとってよいと思われることは何でもやりたいと思っています。その一つとして、メール相談もやっています。件数はそんなに多くはないですが、県外からの相談もあり、できる限り早めに返事を書いています。
少し前のことですが、隣県の方から食物アレルギーの相談がありました。食物負荷試験を希望しているのだけれど、近くでやっている病院が見当たらない。私のところに来てもいいのだけれど、お子さんが車酔いが激しく、連れていけないというものでした。
日本アレルギー学会認定のアレルギー専門医であれば、食物負荷試験をやっている可能性もあるから、電話をかけてみたらどうでしょうと返事を書きました。ただし、新潟県をとってみても、専門医だから負荷試験を皆がやっている訳ではありません。ごく一部という表現が適切でしょう。
つい先日、返事を頂き、その方の県内に実施している病院が見つかり、負荷試験を受け、食材が増えたという嬉しい報告が書かれていました。本当に良かったと思います。
実は、かなり遠いのですが、福岡から柴田先生に来て頂くということで、「すこやか健康フェア」にもお誘いしていました。できれば、日本の第一人者の先生の話を聞いて頂きたかったのです。結局、お子さんの運動会と重なり、来られませんでしたが、園の先生とも「そういうイベントがあれば参加したい」と話していたそうです。
それをみて、「だったら、その県でもすこやか健康フェアをやっちゃおうかな?」と考えました。まだふっと浮かんだだけですが、困っている方が多く、そういう勉強会を求めているのであれば、やってもいいかなと若干その気になっています。
実行まで移せるか分かりませんが、その辺も気にしながら、診療と同時に啓発活動も進めていこうと考えています。


