日々、真面目に診療しているつもりです。
私自身、日々患者さんに勉強させてもらっている、と思っています。先日もRSウィルスで診ていた患者さんがいました。
RSウィルスと言えば、熱が続き、痰がらみのひどい咳が出て、場合によっては呼吸困難を来たし、入院が避けられないこともあります。インフルエンザだと、熱が下がってまた再び熱が出ることがあります。しかし、RSウィルスはそんなことがないと思います。熱が下がると、咳も減ってきて、全身状態も改善してくるので、「熱さえ下がれば」といつも患者さんを励ましています。
ところが、熱が下がり、咳もやや減り始め、ホッとしたのも束の間、また高熱が出始めました。「RSウィルスがぶり返したのか?」とも思いましたが、そんな経験はなく、咳も増えてきません。
採血させてもらっても、血液検査は悪くなく、「RSウィルス感染で弱ったところに、風邪のウィルスでも付いたのかな?」と思っていました。熱は3日ほど続き、解熱後に体に発疹が出てきました。
そう、突発性発疹だったのです。私の頭に突発性発疹は抜けていたので、予想外の結末だったのです。でも乳児はRSウィルスにもかかりやすい年代ですが、突発もでやすい時期です。「勉強になりました」って感じでした。
アレルギーは、地域で唯一の専門医の資格を持っているので、他院で良くならない咳や皮膚症状を、診断基準に沿って診断し、治療すれば改善させることはさほど難しいことではありません。
アレルギー以外でも、これまでの小児科医としての20年の経験を活かせば、それなりの対応はできるのかなと思います。ただ、分からないこともあるので、小児外科や皮膚科、眼科などその道の専門家に紹介状を書いて、答えを教えてもらうこともあります。「こういう時は、こう診断すれば良い訳ね」と勉強させて頂いています。
そういう経験を踏んで、真面目に診療していると、アレルギーだけでなく、小児科医としても周囲の親御さんからは評価されるのかなと思っています。「口コミ」もあるのかもしれませんが、市内や市外からいきなり当院へ生後間もない赤ちゃんや中学生が受診して下さっています。
話は変わりますが、最近迷惑メールで困っています。それは私だけでなく、ネットユーザーは皆そうだと思います。業者にしてみれば、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ということなのでしょう。効果がなければ、そんな無駄なことをするはずがありませんから。
その迷惑メールの中に、「口コミを増やしませんか?」という勧誘メールもあるのです。何と、親御さんに成りすまし、「どこどこの小児科はよかったよ」とネット上の様々な口コミの掲示板に書いてあげる、というサービスです。
いろんなビジネスがありますが、こんな卑劣なものもあるのだと“勉強”になります。確かに、医療機関の口コミの掲示板などを見ると「○○医院の先生は優しかった」とか「にこやかに対応してくれた」とか書かれています。残念ながら、医療の本質から少しズレています。
私はまだまだ未熟者だと思っていますが、医者は「技術を売るもの」と思っています。正しく診断して、適切な治療をして症状を軽快させて、患者さんからお金を頂いているのです。優しいとかにこやかな対応も大事なのでしょうが、“営業スマイル”かもしれません。症状が改善していないのに、にこやかに(効かない)同じ薬を出し続けられても、困るのは患者さんなのです。口コミ掲示板には思ったほど、「○○小児科に行ったら、症状が改善した」なんて書き込みがないのはとても不思議です。
いつも言っているように、ぜんそくやアトピー性皮膚炎が正しく診断されていないお子さんは、少なくとも地元では結構多いと思います。マイコプラズマでないのにマイコプラズマと診断されているお子さんも少なくありません。誤った診断を繰り返しているところが口コミの数が多かったりするようですし、口コミの評価が多い医院さんが、必ずしも正しい診断を行なっている訳ではなく、改善しないと当院に鞍替えされています。口コミ情報も当てにならないのかなと思っています。
テレビでもヤラセ問題が取り上げられることもあります。そういえば、どこかの原発でも肯定的な発言をする職員を参加させたなんてこともありました。医療の口コミといった、もしかしたら親御さんが参考にするネット上の情報でさえもヤラセがあるのかもしれないとゾッとします。
当院は、もちろんそんな誘いには乗りません。先程も述べたように、真面目にやっていれば、キチンと評価され、地域から受け入れられると確信しているからです。アレルギーや感染症の講演を頼まれる機会も増えていることも自信になっています。
医療に限らず、どんな道でも信念を持って、真面目にやり続けることが大切なのだろうと思ってます。


