先日、ネットを見ていたら、衝撃的な話題を見つけました。
あるドクターが「アトピー性皮膚炎は簡単に治るので、金にならない」と自身のブログに書いて、炎上しているのだそうです。こういう記事がヤフーではないですが、大手のサイトに取り上げられることもあるのだなと思いました。
アトピー性皮膚炎は慢性の病気なので、「簡単に治る」というところはちょっと違うのではないかと思います。ただ、その医師の治療法が書いてあるのですが、私のよく言っているガイドラインに準拠した方法を取っています。強めのステロイド軟膏を塗り、掻かないようにさせ、プロトピック軟膏というステロイドでない軟膏に移行していくというやり方です。確かにしっかりやれば、症状は軽快するだろうなと思います。
ただ、言っていることが過激で、ステロイドを嫌いな患者はニセ科学の餌食になる、すぐに治るから儲からない、その医師のところに行って治療すればすぐに治る、などといった言葉が並びます。
アトピー性皮膚炎は重症度は軽いものから超重症なものまであり、私自身も苦労しているケースも経験しています。果たしてその医師が超重症のアトピーでさえも完璧に治しているのかは不明ですが、信じ難いのです。
以前、テレビで見たのですが、ある人が考案し、推奨するダイエット法が「成功率100%、リバウンドはなし」と紹介されていました。結構ハードな方法なので、途中で投げ出した人もいるはずで、要は我慢強く続けた人が“成功”している訳で、それを「100%」というのはフェアではないと思います。多分、同じ言い分なのだと思います。
本来は皮膚科医ではないようですから、困っている患者さんが大勢受診すれば、超重症も混じるため、「簡単に治る」とは言えなくなるのだろうと思っています。
「簡単に治るから金にならない」、という言い方も私は気に入りません。少なくとも私はお金のためにアレルギーに力を入れている訳ではないので、そういう言い方は好きではありません。ただ逆のことはよく言っていますね。つまり、「治らない方が医者は儲かる」というフレーズは何度か使っています(汗)。
記事では、この医師のやり方もインチキかどうか判断する術はないと書かれていましたが、皮膚の炎症を速やかに取り去る努力をしているという点では方向性は間違ってはいないと思っています。
今度は、開業医というお立場ですが、本物のアレルギー専門医で、その先生のブログに書かれていたことです。日本アレルギー学会のシンポジウムで発表された内容が好評だったそうです。
その内容とは、開業医は病院よりも敷居が低い分、重症なアトピー性皮膚炎の患者さんでも受診しやすく、それだけ早期に介入でき、患者さんの状態を改善できるというものだったそうです。
当院に来られる患者さんは、それまでアトピー性皮膚炎とも診断されておらず、治療もステロイドの説明もなく、過小治療を繰り返されており、一向に良くならないという方ばかりです。本人はもちろん、親御さんも相当ストレスを抱え込んでおり、専門医と非専門医にかかるのでは様々な点で雲泥の差が出てきてしまいます。つまり、アレルギーはそれだけの危険性をはらんでいるとも言える訳です。
私も地元では唯一のアレルギー専門医として、アトピー性皮膚炎についてもかなりこだわって取り組んでいるつもりですが、やはり本物の先生のブログは学ぶことも多いものです。
確かにネット上の情報は、病気に関して言えば、患者さんからすれば、それが事実かどうか判断するのは難しいこともあります。私も根拠のある医療をやろうと努力していますので、この場で書いていることが読み手の方々になるべく正しく伝わるよう、気をつけながら情報発信を継続していこうと思っています。


