最近、患者さんの親御さんから「大丈夫ですか?」、「倒れないか心配です」なんていうお言葉を頂戴したりします。病気の患者さんを気遣うのは、こっちの方なのに…(汗)。
確かに、医師になって今が一番忙しいかもしれません。
開業医の仕事は、診療です。病院よりは敷居が高くないため、また子どもが小さいと1回の受診が530円を払うのみなので、何か心配なことがあると、結構気軽に受診されるようです。
近頃は、手足口病とヘルパンギーナ、あとそれ以外の夏風邪の患者さんが多いようです。多くの小児科は感染症が中心でしょうが、当院はアレルギーの患者さんも多く、先日は北は新潟市、東は魚沼市、南は糸魚川市(西は日本海)から患者さんが受診されていました。当院のカバーする診療圏は、どの小児科よりも広いのだろうと思っています。
勤務医時代は、午前中の外来で20人くらい診て「今日は頑張ったな」なって思っていましたので、毎日のように1日で100人以上の患者さんを診るようになるとは思いもしませんでした。
正直、それだけでも大変です。携帯の会社でいうとドコモが顧客数は一番多いでしょうが、ソフトバンクは新規の顧客数の伸びはナンバー1のようです。当院も、それなりに数の上でも受診数は多いのかなと思っていますが、実は新患も、このところかなり多く、1日に5人以上の新規受診がよくあります。
医療は、“内容”だと思っています。患者さんが多く受診しているのに、まあとにかく診察が速く、話も大して聞かない医院さんもあるようです。結局良くならず、当院に相談に来られることも多く、昨日の「インタール」の話じゃないですが、ダメな医療を浮き彫りにするのも、私の仕事だと思っています。
症状が改善していないのに、同じ薬を出し続けるのは、その医師の本性を見たと思って頂きたいと考えています。そりゃそうですよね、親御さんが必死に通っても、医者が治す気がないから、同じ薬しか処方しない訳です。こういう姿勢に患者さんは寛容ですが、私から言わせれば、不誠実の極みです。
確かに、適切な医療をしても、改善が思わしくないこともあるでしょう。小児科の場合は、親御さんと同じ方向を見ていなければなりません。良くなれば、ともに喜ぶ、これが醍醐味です。
患者サービスとは、予防接種などの小児保健だったり、子どもを預かることだったり、なるべく休まず診療するだったり、いろいろな形態があるのでしょうが、患者さんを治すために一生懸命努力するという姿勢が欠けていれば、残念ながら意味がないと思っています。
患者さんは立場上も受け身のことが多く、明らかなおかしな内容の医療でも受け入れてしまいます。いや、受け入れざるを得ないのです。不誠実な医療を明確にし、地元からなくしていくのも、診療以外で私のやらなければいけない仕事だと思っています。
今、一心不乱にやっている仕事と言えば、食物アレルギーの啓発活動です。あまりに予定が立て込み過ぎで、身動きできなくなっています(汗)。
毎週、というかそれ以上のペースで講演に県内各地を駆け回っています。明日は診療が終わったら、新潟市に行かなければなりません。
今回は、栄養士さんの会合に呼ばれており、栄養のプロに食べ物の話をする訳ですから、いじめられないように準備が必要です。普段は、園や学校にエピペンも含めたアレルギーの対応の話をしています。今回は、だいぶ勝手が違います。卵や乳製品、小麦、魚類、甲殻類などアレルゲンの特徴などを盛り込みました。話す対象が異なれば、求める内容が異なるので、できれば参加者の皆さんが食いついてくるような話をする必要があるのです。
いつもは、当日の朝まで講演内容で悩むのですが、今回は参加者の方々に資料を配布する関係で、日曜の夜までに講演内容を確定する必要がありました。睡眠時間を削って、ほぼ完成させました。
栄養士さんは医師の指示通りに、卵や乳製品の除去を行なっておられますが、誤食すればどんな症状が起きるのか、というのは見る機会もないと思うのです。蕁麻疹の画像を組み入れました。
以前、勤務医時代に卵除去をお願いしたにもかかわらず、卵アレルギーの患者さんに「はんぺん」が出てしまったこともありました。単純なケアレスミスですが、栄養士さんも食物アレルギーの知識を十分持っていて頂きたいと思っています。資格を取るために学ぶ過程で、あまり食物アレルギーは触れられていないと聞いたことがあります。
もし今回、私の話を「他の栄養士さんにも聞かせたい」と思って頂けたら、それはまた新潟県のレベルアップのきっかけになると思っていますので、若干鼻息が荒かったりします(笑)。「食物負荷試験」の存在はご存知ないでしょうし、そもそも小児科医はすべて食物アレルギーのことをよく知っていると“勘違い”されているでしょうから、そういった現実も知って頂く必要があるのです。
私が栄養士さんに食物アレルギーの話をするという、これまであまりなかったことがあり、イメージが浮かばないのですが、これまで地道に学んできたノウハウを伝えることができれば、少しは満足して頂けるのではと思っています。例えば、卵は消化器症状が多く、牛乳と小麦は呼吸器症状が多いとか、小麦やソバ粉を吸って呼吸器症状が出るとか、臨床をやっている者にしか分からないようなことって結構あると思っています。とりあえず、頑張ってきます。
同時並行で、10月6日に開催する「すこやか健康フェア」の準備も行なっています。相模原病院の先生と打ち合わせをしたり、印刷業者、会場のハイブ長岡とも準備を進めています。その後、多くに人に参加して頂くために、宣伝活動もやっていく必要があります。実は、9月にある小児アレルギー学会での「開業医でもできる食物負荷試験」というタイトルで講演させて頂く予定もあり、これもとても大事な仕事です。ただし、こちらは何も進んでいません(汗)。
毎年、夏休みなどの休みになると、ぜんそくで通院してくれている患者さんの治療を止めていいか客観的に判断する「気道過敏性試験」もやっています。今週末に2件入っており、わらじの履き過ぎかって感じもします。
ここ最近の講演も、手抜きすることなく終えてきたつもりです。それなりの達成感も得られたと思っていますし、ひとつひとつ何とか乗り切っていこうと考えています。


