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4種混合ワクチンの件
2012年10月31日 更新

多くの小児科医が「話が違う!!」と思っていることがあります。それは、4種混合ワクチンの件です。

小さいお子さんをお持ちの親御さんならば興味のあるところだと思いますが、ポリオのワクチンが生タイプから不活化タイプに変更されました。

まず、9月に単独の不活化ポリオワクチンが導入され、11月から従来の3種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)に不活化ポリオワクチンを加えた「4種混合ワクチン」だ接種可能となります。

これまでの情報では、満を持しての導入と言うことで、11月1日から“潤沢”に4種混合ワクチンが手に入ると聞いていました。ところが、直前のウワサでは「意外と手に入らないようだ」と話が変わってきました。いつまで経っても、業者から具体的な本数の提示がなく、昨日になって“雀の涙”ほどの本数しか手に入らないことが判明しました。

このドタバタ劇は、ある意味で“恒例”となっています。新型インフルエンザのワクチンの時もそうでしたし、実は9月から始まった不活化ポリオワクチンも本数が、一方的に割り当てられており、希望すれば必要なだけの本数を入手できる他のワクチンとは、明らかに異なっています。その不自由さは現在も継続中です。

11月1日から4種混合ワクチンの接種が開始される訳ですが、先に述べた単独の不活化ポリオワクチンの時よりも割り当ては少なくなっています。

新型インフルエンザの時は、連日のようにニュースで流行状況や死亡例が報道され、そんな中で接種が開始されました。「基礎疾患のある方が優先」であったことは記憶に新しいと思っています。ある医師が孫かわいさに、基礎疾患がないのに早く接種してしまい、それがルール違反だと取り上げられたこともありました。とにかく、「争奪戦」になったものです。

この場合、新潟県は流行時期が早くなかったのですが、近々流行することは分かっていたため、生産が間に合わず、数に限りのある新型インフルエンザのワクチンを、一定のルールのもと、各医療機関に割り当てられ、必要本数が足りないのは致し方なかったと思っています。

ある小児科の先生がボヤいていましたが、ワクチンの供給が明らかに足りない状況で、11月から4種混合ワクチンの接種をスタートする必要があったのだろうかという疑問は残ります。要は、もう少し体勢の整った状況で、スタートさせる方が要らぬ混乱を招かなくて済むという考えです。私もそう思います。

ただ、現実問題として今日だと思いますが、数は少ないながら“雀の涙”分の4種混合ワクチンが医院に届きます。それはしかるべき方に有効に使うべきでしょう。

どの医療機関や行政も言っていますが、本数の制約がありますので、今年の8月前に産まれたお子さんは、安定した供給まで待っていると、打つべきタイミングを逃してしまう可能性があり、従来の3種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの接種を薦めています。ちょっとかわいそうですが、4種混合ワクチンなら1回で済むところを、2回の接種が必要となります。ただし、効果に差はありません。

本当に“雀の涙”なので、「予約開始します」なんてアナウンスしてしまい、それ以上の申し込みがあると困ってしまうのですが、院内掲示にも4種混合ワクチンのことを書こうと思っています。たまたま受診して、目に入った方と、そうでない方が出ると不公平になるため、一応この場でも、細々ながら4種混合ワクチンの接種を開始しますということは書いておかなければならないと考えた次第です。

じきに予約をストップしてしまう可能性がありますが、当院での接種を希望される方はお電話頂ければと思っています。