小児科 すこやかアレルギークリニック

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厳しい目で
2013年01月29日 更新

27日は、東京で食物アレルギー研究会がありました。

28日のNHKの朝のニュースでもやっていましたね。それをご覧になった方もいらっしゃることでしょう。

この会に参加すると、いろいろな出会いがありますし、いろいろと学ぶことができます。私も一般演題で発表してきましたが、発表後に一人の女性が近づいてきて、名刺を渡されたのですが、取材に来られていたNHKの記者さんでした。

以前、地方のエピペンの状況ということで、電話取材を受けた方でした。電話を通してお話ししたので、お目にかかるのは初めてでした。

食物アレルギーの放映は、昨日のものが第2弾でした。私もお話しした時はエピペンのことが中心だったのですが、第1弾が放映された時は「食物負荷試験」のことが中心でした。エピペンが保険適応になり、専門医は処方しやすくなったのですが、一般にはあまり処方されていないことに焦点を当てた報道と聞いていたのに、その前に負荷試験が普及していない現実を知り、内容を変更したのだそうです。

死亡事故を受けて、エピペンの重要性が再認識されたと思います。きっと第三弾はエピペンの話題になるのだろうと思います。ちなみに、今回の私の発表は、エピペンの普及啓発について話させて頂きましたので、エピペンの報道をして頂くのは有り難い限りです。

それにしても、この子はエピペンが必要かどうか?という判断は結構難しいと思っています。もちろん、過去に誤食や負荷試験の際に強めにアレルギー症状が出れば、また起こし得るので処方は適切だと思います。

これは少し前にも書きましたが、ずっと除去していて食べたことのない場合は、症状が出ていないのでエピペンは要らないかというと、そうとは限りません。食べた場合、アナフィラキシーを起こすかもしれないのです。その一方で、当院に来られる患者さんは、負荷試験をやってみると、意外にも食べられることもあり、エピペンが必要ないことが証明される訳です。

あと、食物アレルギーは低年齢児が多いのですが、エピペンの処方は体重が15kg以上の子にと言われています。患者さんの体重が10kg前後のこともあるでしょうから、処方したくてもできない訳です。若干15kgを下回っても、処方されるケースもあるようです。

ですから、過去にアレルゲンを一切食べたことのない場合や、体重が15kgに満たない場合は、処方がされていないことが多いだろうと思っています。私の診ている患者さんにエピペンが“適切”に出されているかと言えば、そうでないこともあるのだろうと思っています。

実際、軽いアレルギー症状が誘発された時用の内服薬のみを処方していて、園で誤食があり、当院に緊急受診されエピペンと同じ成分の薬を使わせて頂いたこともあります。「この子はエピペンを持っておいた方がよかったんだ」と急いで処方したこともあります。

結構重症なんだけれど、ここ最近は親御さんの努力で誤食がない患者さんが、修学旅行の際に心配なので、エピペンを処方して欲しいと言われたこともあります。

当院で診ている患者さんには、必要な方に処方されていないということは避けたいと思っています。これからは、やや厳しい目で適応を見極めていこうと思っています。