先日、食物アレルギーの症状があり、当院を初めて受診された患者さんがいました。
普段かかっている小児科に相談に行ったのですが、よく分からないことを言われたようです。私も医師から言われたことを聞きましたが、よく分かりませんでした(笑)。
時々書いていますが、医師だって分からないことはいくらでもあります。分からないことは、「分かりません」と言って恥ずかしいことはないと思います。
今回の食物アレルギーの症状と言っても、普段食べているものを食べて、皮膚と呼吸器症状が出ており、私も分かる努力をしましたが、原因食品は不明でした。
前医では、今回小麦は食べてないのに、アレルギー検査で小麦の数値が少し出ていることを理由に、食物依存性運動誘発アナフィラキシーを気をつけないといけないと言ったそうです。しかも、今回のエピソードで、小麦は食べていないばかりか、運動もしていません。
明らかに話が飛躍しており、アナフィラキシーを起こすかもしれないと言われた割には、学校に提出する診断書を「拒否された」ため、困り果てて当院を受診されたという格好です。
本当なら専門医に紹介すべきですが、そうしない医師はトコトン紹介しません。ここまでくると、患者さんが気の毒です。
少なくとも小麦による食物依存性運動誘発アナフィラキシーとは診断できず、私の実力が足りないのかもしれませんが、今回の症状の誘因の特定は難しく、経過をみることになりました。
今回の話を聞く中で、ぜんそくと診断されて、アドエアという薬を使われていることが判明しました。
ぜんそくの治療は、低年齢であれば、オノンなどの内服薬、それでダメならフルタイドといった吸入ステロイド、それでも症状が落ち着かなければ、吸入ステロイドに気管支拡張薬を配合したアドエアを使います。
ぜんそくは軽症から重症までありますので、それによって治療は変わってきます。今回の患者さんは、これまでの症状を聞いてみても重症とは考えられませんでした。専門でない先生の治療をみると、過小だったり、過剰だったりします。アドエアは必要だろうかという疑問を感じました。薬には使い方というか、適応があるので、重症者には重症専用の薬を使うべきでしょう。
今回、当院を受診されたことをきっかけに、今後は当院でその他の治療も引き受けることになりました。確かに過剰でもなく、過小でもない治療法を選択することは、簡単ではないケースもあります。ただ、経過を見る機会が与えられれば、過剰でも過小でもない治療法を探り当てることはできると考えます。
アドエアは中止し、経過をみさせて頂きたいと思っています。


