市内では、インフルエンザB型が流行っている地域があります。
先日受診された患者さんは、検査してみるとB型が出ました。このお子さん、実は1月か2月にA型に既にかかっており、当院ではいずれの型にもかかった方は初めてです。
負荷試験を早く再開したいのですが、A型がまだ見られますし、B型もジワジワ増えているのかなと思っています。もう少し見極めないとと思います。
日々、敢えて“誤診”の話を書いています。
医師が診断を間違い、治療も適切なものが行なわれておらず、そういうケースでは医師の方が専門医に紹介するのが筋ですが、現実的にはそういうことはまず期待できないようです。そうなると、患者さんの方が医者を代えることになるのですが、お子さんを守るために、当然必要な措置でしょう。しかし、その結果、“医師が自分の過ちに気付かない”という事態に陥ります。
乳児のアトピー性皮膚炎では、食物アレルギーが問題になることがあります。つまり、母の食べたものが母乳経由で赤ちゃんに行ってしまい、それがジワジワと皮膚症状を悪化させる可能性があるということです。
その前に、キチンとアトピー性皮膚炎と診断できることが大切ですし、それができなければ次のステップに進めない訳です。
まずは母の食事を変えずに治療してみて、あっさり改善してしまえば、食事は関係ないのではないかと考えます。皮膚の治療をしっかりとやってみてもすんなり良くならなければ、食事の影響を考えるという順番になっています。
母乳を飲むのは、乳児期なので、乳児期に影響を受けやすいのはご理解頂けると思います。原因探しを血液でのアレルギー検査に託すことになりますが、検査が陽性だから即それが原因ということにはつながらず、私も見落としがあるはずですが、検査が陰性でも皮膚の悪化要因になっていることさえあります。
まず検査で当たりをつけて、それが原因となっているかどうかを“押したり引いたりしながら”探るという操作が必要になります。つまり、除去して改善があるか、また食べてみて再悪化があるかをみるのです。
これらのことが、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーのガイドラインには明記されています。ただ、アトピー性皮膚炎を診るはずの多くの小児科医、皮膚科医がこれらのことをやってはいないようです。日本の第一人者の先生がどれだけ一生懸命ガイドラインを作っても理解している医師が少ないのでは意味がありません。
周囲をみていると、アトピー性皮膚炎を“乳児湿疹”と診断されており、その結果、食物アレルギーまで考えが到達しておらず、アレルギー検査も実施されていません。まさにスタートからつまづいており、由々しき問題でしょう。「良くならなければ、何故良くならないか考える」という医師としてどうしても必要なスタンスが取られていないと言えるのではないでしょうか?。
先日、120キロ離れたN市から患者さんが来られました。近くの皮膚科に行っていました。残念なことにアトピー性皮膚炎の診断すらついておらず、細菌感染を合併しているにもかかわらず、見合った治療がなされておらず、その上食物アレルギーの影響も考慮に入れられていませんでした。
その先生は、ずっとそうやって“何とかやってきた”のでしょう。こんな状況では、正直「ダメだし」したくなります。
というか、赤ちゃんに湿疹があると、小児科に相談に行くケースもあると思いますが、小児科は軟膏の使い方が不十分なことが多く、最終的に皮膚科に回るケースが多いように感じます。ただ、見ていると、食物アレルギーの影響を思い浮かべるのは小児科が多く、皮膚科はほとんど考えられていないようです。
ガイドラインでは、軟膏をしっかり使い、皮膚を安定させる努力をし、その一方で食物アレルギーの関与を検討するように言われており、先ほど述べた傾向からすると、小児科に行っても、皮膚科に行っても「一長一短」なのだと思っています。(続く)


