小児科 すこやかアレルギークリニック

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初めての拒否
2013年05月11日 更新

食物アレルギーの啓発は、某予備校の講師じゃないですが「今でしょ!」という気持ちで取り組んでいます。

私が、自分の患者さんの通う園や学校に出向いてでもエピペン等の誤食時の対応の話に行くのは、当然ながら自分の患者さんを守りたいからです。自宅で誤食があれば、親が子どもを守るのは当然として、もし学校で誤食があり、親御さんも救急隊員もすぐには到着できない状況では、救えるのは園や学校の先生しかいません。

確かに最近は、園や学校が薬を預からないといけないという風潮にはなっています。ただ、預かってもらうのは当然だとか、「業務」と思ってもらうとそれはちょっと違うのです。

だって、園や学校の先生は医療従事者ではないですよね?。医学的知識がほとんどなく、そういう意味では、親御さん達と知識はそう変わらないと思います。いや、当院に通っている親御さん達の方がよっぽど詳しいとすら感じます。

ですから、アナフィラキシーを的確に診断し、適切に対応してくれと言っても、少々それは無理な相談と言えます。

園や学校の先生の業務は、保育や教育なのであり、エピペンを打つことは「業務」でないことを認識して頂けたと思いますが、園や学校にいる最中にアナフィラキシーを起こしてしまったら、真っ先に対応できるのは、先生方しかいません。

私が園や学校に行くのは、まさに先生方に「私の患者をお願いします」という気持ちなのです。プロとして、自分の持てる知識を提供し、子どもを守るために役立てて頂きたいと思っています。

私は情報を提供したいと思っており、園や学校は情報を欲している。まさに需要があり、供給しているという格好です。最近は、需要が多く、疲弊気味です(汗)。八方美人のつもりはないですが、各方面に声をかけ、予定を入れていたら、夏まで毎週水曜日はすべて講演で埋まってしまっています。「ちょっとは社会貢献できているのかな」なんて勝手に思っています。

先日、ある学校と日取りなど打ち合わせのメールをしている時に、ちょっとした行き違いが原因なのですが、「これは引き受けられない」と感じ、出向くのを初めて拒否させて頂きました。

学校側も都合があるのでしょうが、要は30分で何とかやってくれという注文だったのです。職員全員を対象に、エピペンの練習用のキットを使って「こう持って、ここにこうやって打って」などとやっていれば、あっという間に30分くらいは経ってしまうでしょう。これなら、私が出向かなくても、学校医でもできるでしょうし、場合によっては学校側に配布されているエピペンの取り扱いのDVDでも見ながらやってもらえばいいと思っています。

以前も書きましたが、エピペンの指導は医師がやるべきです。何故なら、エピペンの打ち方は大事ですが、打つタイミングの方がもっと重要です。それを医師以外の人に説明するように言っても、かなり難しいと思います。

併せて、どの学校にも食物アレルギーの患者さんは複数いるはずで、専門医以外からおかしな対応を指導されているかもしれません。それを正すのも、私の仕事だと思っています。いつも書いている「食物負荷試験」も多くの医師によって“隠蔽”されていますので、それも知っておいて頂く必要があります。そんなこんなと話せば、どう考えても30分では無理で、それなら引き受けられないと判断したのです。

結局、学校側から電話を頂き、時間は十分取ると回答頂いたので、説明に伺う予定としました。タイトルは「初めての拒否」とはしましたが、結果として「拒否」はしていません(笑)。

PS:来週書くつもりですが、金曜の夕方、最近エピペンを処方した患者さん2名が、学校でアナフィラキシーを起こし、2人ともエピペンを打った状態で相次いで受診されました。