先日、車を買い取り専門店に持っていった時のことです。
車自体は10年以上前のものでしたが、当時の最高グレードで、フル装備でもあり、数万とか多少なりとも値段が付くものと思っていました。
一応値段は予想通り、少しだけ付いたのですが、担当した店員が“保証”の話をしだしました。
車が好きなので、程度の良い中古車を乗り換えるというやり方で、これまで乗り換えてきましたが、こんな“保証”は初めて聞きました。ただ、店員の話では、契約書に載っていることだと言います。私がよく読んでいないだけなのか…(汗)。
その買い取り店が、お客から車を買い、それを新たな客に販売して利益を得るというシステムのようですが、車が壊れた場合、修理代を車を売った専門店ではなく、車を持ち込んだ客に請求できるのだそうです。先程の保証とは、いくらか保険料を店側に支払うと、修理代は専門店がもつというものです。
私が、これまで車を下取りに出した時に、こういうシステムを耳にしなかったし、たまたま壊れずに請求されなかっただけかもしれませんが、とても違和感を覚えました。
何故なら、買い取り店に車を持ち込んで「査定」してもらっています。つまり、車の「プロ」が診断して、価値を決めてもらっており、それで値段が決まっています。程度が悪ければ安く、きれいに乗っていれば高く付くのは道理と言えましょう。
エンジンやオートマが壊れてしまえば、車として使い物にならず、それは困ります。ただ機械である以上、こういうことだって有り得ます。確かに、中古車を買ってすぐに壊れれば腹が立ちますが、それはたまたまそのタイミングで壊れたのであって、誰が悪い訳ではないと思っています。
それを私が車を売って、じきに壊れたから、「あなたが修理費を払いなさい」では、買い取り専門店の責任はないのでしょうか?。だって「プロ」が査定しているという責任がついて回ると思うのです。
店に着いて、査定はあっという間に終わってしまいました。短時間なので、見落としもあるかもしれません。エンジンやオートマの調子をみたければ、試乗してもらっても構いません。そうしてもらった方がよっぽどこちらも気が楽です。
調子が悪いのを隠している客もいるでしょうが、多くが良心的な客と思われ、たまたま壊れたのか、案の定壊れたのかは、区別がつくのでしょうか?。買い取り店で「査定」しているのも関わらず、売った客に修理費を求めるのは、車の「プロ」であることを放棄しているようにすら感じます。
つい、前置きが長くなってしまいました(汗)。
この春に長岡市からアトピー性皮膚炎の学生さんが受診されました。顔に皮疹があり、一見してアトピーで困っているんだと分かりました。年頃で、顔に痒い皮疹があるのですから、気にならないはずはなく、もしかしたら毎日が憂鬱だったのだろうと推測します。
地元の皮膚科をいくつか通ったようです。顔なら「プロトピック」というとても有効な軟膏があります。当院にこれまで受診された患者さんで、プロトピックの適応なのに使われていない方はかなり多いように思います。良い薬なのに、思った程使われていないように感じています。
この患者さんは珍しく前医で処方されていましたが、「使ってはいけない」状況で塗るように言われていました。掻き壊した皮疹に塗ってはいけないと言われているにも関わらず、塗るように言われていたのです。
その結果、薬が効き過ぎて、皮膚のピリピリ感や火照りがひどく、すぐに塗るのを止めてしまったそうです。「プロ」らしからぬ失態で、「この人、本当に使い方を分かっているの?」とすら思います。
ちなみに、ステロイド軟膏で一旦きれいにしてから、プロトピックに移行すると副作用を最小限にできると言われており、私はそう指導しました。本人の中では「ピリピリして使いたくない薬」という位置づけになっており、少し抵抗されたのですが、本来の使い方を守ってやれば、副作用はあまり気にならないと説得し、使うことを了解してくれました。
先日、プロトピックを使った上で受診してくれましたが、最初に受診した、皮疹のひどい状態から短期間で良くなるとは想像できないくらいに良くなっていました。初診時の暗い表情が、明るくなっているように思います。
プロトピックは、専門医の間ではとても評価の高い薬ですが、これを使えない皮膚科医もいるんだと思いしらされました。アトピー性皮膚炎で困っている若い子達は増えていると聞いており、普通この年代は小児科なんて受診しません。皮膚科医が「プロ」として対応しなければなりません。
もちろん、プロの責任を果たしている皮膚科の先生も多いと思いますが、今回のように「プロ」であることを放棄しているような対応をされ、それでも“信じて”通っている患者さんも少なくないと思っています。こんなくらいなら、小児科である当院に来てもらった方がずっとマシだと思います。
なお、顔のきれいになったこの患者さんに「モテるようになったでしょ?」と聞いたら、無言でした…。あとは自分にも言えますが、男を磨くことだと思います(笑)。


