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2013年07月23日 更新

夏風邪の一種に「手足口病」があります。

東京でも大きな流行がみられるようで、ここ上越でも「園で流行っています」という声も聞きます。

手足口病は読んで字の如く、手と足、口に発疹ができます。膝やお尻に出る場合がありますが、手のひらや足の裏に小さな水ぶくれができるので、親御さんも目の当たりにできるため、診断はたやすいと言えます。

幼児がかかりやすいので、うまく表現できず「口の中が痛い」と言ってくれないこともあります。水疱の多い、少ないにもよると思いますが、口の中が痛かったり、そうでもなかったりするようです。

「さすがはお母さん!!」と思うのですが、「いつもより固形物を摂りたがらない」ということで異変に気付くお母さんもいらっしゃいます。そんな場合は、「口の中に発疹が多いのだろう」と思い、のどをよ~く診ることになります。

案の定、のどにブツブツがたくさん見られることが多く、お子さんには悪いのですが、もう一度口を大きく開けてもらい、親御さんにものどを確認してもらうこともよくあります。

「こんなにブツブツがあるんだから、食べられないのは仕方ない」と理解して欲しいからです。

手足口病の登園基準、登校基準は、熱がなく、食欲もあることです。手足口病の原因ウィルスは、ともすると便から1か月くらい排出されるため、他児への感染の可能性をなくすには、発症したお子さんに1か月休んでもらうことになります。本人がとても元気なのに、1年の12分の1を休むというのは現実的には有り得ないでしょうから、先に述べた要素を満たせば登園、登校が可になります。

そこそこ元気であれば、園や学校に行ってもらわなければ困る、というのが親御さんの本音でしょう。「多少のどを痛がっても…」と思いがちでしょうが、お子さんののどをよく見てもらうことで、ブツブツがひどければ、食欲もイマイチで園や学校を休むのも仕方ないことを理解して頂けると思っています。

ぜんそくやアトピー性皮膚炎は誤診されることが多いことは何度も繰り返していますが、それ以外でも結構“誤診”を目にします。敢えて言いますが、私としては「世の中には、いい医者とそうでない医者がいること」を理解して頂く必要があります。当たり前のことですが、巷の医者が皆いい医者であれば、誤診はなくなります。そうでないのは、残念ながら、おかしな診療をしている医者は存在するからと言えます。

親御さんは、誰でもお子さんのためにいい医療を受けたいのです。ただ、ダメな医療を見抜けないと言えます。確かに、親御さんは医療には明るくないので、見抜くことは難しいことでしょう。

小児科に行って、のどを見せてもらうことはあまりないでしょうから、のどを見てもらい、一緒に確認することをやるようにしています。一目瞭然の「根拠」を示すことは、親御さんにも医療に参加してもらうと同時に、いい医療とダメな医療を見極める一つの方法になってくれればと思っています。

また、お子さんが腹痛を訴えたとします。嘔吐や下痢があれば、胃腸炎の可能性が高いと思いますが、小児科医をやっていると便秘が原因のことが結構あります。

こういう場合は、お子さんをベッドに横にし、お腹を触る「触診」をするのですが、便秘がひどいと、腹部の左側にコロコロした便の塊を触れることがよくあります。この場合も、親御さんに腹部の“しこり”を触ってもらうようにしています。

一度コツを伝授すると、家でも「また便秘になったんだ」と分かり、家でも対処できるようになるかもしれないと思っています。これも医療に参加する一つのパターンだと思っています。

そう考えると、アレルギーのような慢性の経過を辿る病気も、親御さんから医療に参加して頂く必要があることが分かります。

ぜんそく発作が起きた時、自宅に吸入器があれば、気管支拡張薬を自宅で吸入して対応してもらいますし、アトピー性皮膚炎が急激に悪化したならば、自宅で塗り薬を変更してもらい、皮膚の炎症を抑えることもあります。

アトピーにとびひを合併した場合は、治療を変えなければいけませんが、当院のかかりつけの親御さんは、あまり上手でない小児科や皮膚科より速やかにそして適切に対応して下さることもあるくらいです、

食物アレルギーも、アレルギー症状が出る可能性の低いものは、自宅で食べさせてもらうこともあります。医院で負荷試験の方法を一度でも見ておくと、少しずつ食べるので安全性は高まると思っています。

時々ですが、「アレルギーの場合は、第二の主治医はお母さんだ」ということがあります。親御さんの理解と協力なしには前に進めないからです。すべて医師におんぶに抱っこではなく、医療に参加してもらうようにすることが、地元の医療レベルを上げることにつながると思っています。