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ぜんそくのこと
2013年09月14日 更新

最近といえば、朝晩はめっきり涼しくなり、咳の患者さんも増えてきました。

日中はまだまだ暑いですが、診療が終わって帰る頃には、医院を出ると肌寒かったりします。そう言えば、夏至を過ぎて3か月近くになり、夜が長くなってきました。

「秋」と言えば、スポーツ、食欲、読書などが挙げられますが、私の場合はきっと職業病でしょう、ぜんそく発作が増える秋が真っ先に頭に浮かびます。

普段、世間が食物アレルギーに関心が集中しており、私も正しい知識を広めたいと考えているため、まさに「今でしょっ!!」って感じで食物アレルギーのネタを書き連ねています。

しかし、もともと福岡の専門病院に行って学びたいと思ったのは、ぜんそくを学びたいと思ったからです。

勤務医時代、夜間当直業務をやっていた訳ですが、秋は夜間にぜんそく発作で受診される患者さんが増えます。当直室で寝ていると、電話が鳴り、起こされることが多かったのです。

勤務医は、どんなに夜間起こされようと、翌日は通常業務をこなせねばなりません。正直「もう少し寝かせてくれよ」と思いつつ、実際に発作で苦しそうなお子さんをみると、「こりゃ、受診して正解だな」と思い、納得していました。

当時は、入院治療して退院しても、ものの一週間で再入院してくるお子さんもいて、「今の治療が正しいんだろうか?」と思ったものです。「日本のアレルギー専門病院ではどんな治療をしているのだろう?。この目でみてみたい。」と思ったのが、アレルギーを志したきっかけです。

私の食物アレルギーにどっぷりつかった生活を知っている親御さんにとっては「えっ、本当??」って思われるのではないかと思っています(汗)。

私は、当院で診ているぜんそくの患者さんに対し、誰ひとりとして「絶対に発作は起こさせたくない」と思っています。ゼーゼー言って受診されると、申し訳ない気持ちになります。

自分の中では、軽くても発作を起こさせるのは嫌ですし、夜間の激しい咳であまり眠れなくなってしまうと、こっちもガックリきてしまいます。

患者さんの方で治療を勝手に止めてしまって発作を起こせば、患者さんにも責任の一端はあるのは事実でしょう。ただ、医師の説明不足という責任もあるのかもしれません。

しかし、一生懸命通院していた上で発作を起こせば、例えば気管支炎や肺炎になってしまい、不可抗力的に悪化してしまうこともあるでしょうが、私の行なっている治療が結果的にも過小であれば、発作は起こすべくして起こしたとも言え、医師の責任になると思っています。

ぜんそくについては、時々触れなければいけないと思いつつも、ホント最近はぜんそくの情報発信をしていないことを反省しています。

福岡の病院で、キチンとガイドラインに沿った治療をしていても、ぜんそくが重いが故に入退院を繰り返すお子さんもみてきました。ただ、新潟県に目を向けると、要は治療不足で入退院を繰り返しているお子さんもいるようです。

一応言っておきますが、各種あるアレルギーのガイドラインの中で、小児ぜんそくに関するものが一番古くからあり、アレルギー専門医でなくてもそれなりの治療をされているケースが増えてきているのも事実でしょう。

いや、逆に何でもかんでも「アドエア」という最強のぜんそく治療薬を使い、過剰治療がなされているお子さんも上越では目にします。発作を起こさなくなったのはいいが、「そこまで強い治療をしなくてもいいのに…」と思うようなケースもあります。 過剰もよくないのです。

あと、当院にかかっていて、「ぜんそくの薬をもらうだけなら近隣の小児科でもいいじゃないか」と考え、来なくなる患者さんもいます。小児のぜんそく治療は、大人に持ち越さないように地道な作業が必要です。治療を足したり、引いたりしながら、上手にコントロールしていくことが必要です。私も何も考えず、同じ薬を出し続けているだけではないのです。

昨日、話題に上がりましたが、人気お笑いコンビバナナマンの日村さんが、ぜんそくで入院したそうです。仕事に穴を空けることは辛いでしょうが、仕事を続けられないくらい症状が悪化したという状況だったのでしょう。

日頃からどういう治療をされていたのか、ぜんそくの専門医にかかっていたのかも情報がありませんが、日頃の管理が大切であることを知らせてくれる報道だったと思います。

どこかで聞いたフレーズですが、「もっときちんと考えて欲しい、ぜんそくのこと」というのが本日の話題です。

食物アレルギーの診療は、多くの医師がやりたがらない「食物負荷試験」が不可欠ですが、“魂”を込めて対応しているつもりです。実は、ぜんそくにもソックリ当てはまることを知っておいて頂きたいと思っています。