小児科 すこやかアレルギークリニック

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独り相撲
2014年03月05日 更新

当院の場合、負荷試験は3月が一番混雑します。

ピンと来られる方も多いでしょうが、新年度が始まるので、食物アレルギーの診断書の希望者が増えるからです。

負荷試験の予約はスタッフに任せていますので、どの程度予約が入っているのか分かりませんが、昨日は4件実施しました。だいぶ混雑してきているのかもしれません。

食物アレルギーは卵、乳、小麦の順に多く、エビやカニ、ソバ、ピーナッツのほか、果物や魚卵、魚など様々な食品で起こります。それぞれ医院で食べてもらい、確認するしかありません。

当初は、卵や乳製品の負荷試験が多かったでした。甲殻類やソバ、ピーナッツは二の次で、とにかく卵や乳、小麦を解除することを優先にやっていました。これらの食品は低年齢に多く、治りやすいアレルゲンなので最優先でやるのは当たり前のことだと思っています。

昨日も触れたように、卵や乳、小麦がクラス5や6だと負荷試験は避けたくなってしまいますが、少量含む加工品を用い、負荷試験を積極的にやるようになりました。調布の死亡事故を受けて、親御さんも食べて死にやしないか不安に感じる方も増えています。

その場合、ほんの微量で強い症状が出るのか、意外や意外、そこそこ食べられるのかを判断してあげることも、専門医の役目だと思っています。意外と食べられれば、食べられる量を食べてもらい、それをきっかけに慣れる努力をしてもらえばいいし、微量で反応を起こすのなら、その重症さを園や学校に伝え、「この子はこんなに重症なんだ」と理解して頂く必要があります。

しかし、エビやソバ、ピーナッツの負荷も避けて通れません。以前はさほどこれらの食品は積極的には負荷をしてこなかったように思いますが、最近は結構やっています。エビやソバは数値がそれなりに高くても、食べられることが分かってきました。そうなると、自ずとこういった食品の負荷試験も増えてきます。ちなみに昨日も、ホタテの負荷試験を行いましたが、クラス3でも無事に食べられています。

ソバも“怖がられる”食品の1つでしょう。クラス0と分かっていても、つい食べさせていないなんてことはよく見かけます。

これも数値がクラス2程度のことを見ることも多く、だいたい除去されています。昨日もソバの負荷試験をやりました。卵アレルギーなら卵焼き1個、ミルクアレルギーなら牛乳200mlといった負荷量の目安がありますが、ソバはハッキリしたものがないようです。当院では100gを目安にしており、茶碗1杯程度でしょうか。

こちらも不用意に多く与えてアナフィラキシーを起こしてもらっても困ります。少量から食べ進めていくのですが、無事に100gを完食できました。

食べ終わったあとも、しばらく医院で何らかの症状が出ないか経過をみているのですが、お昼時でお腹も減っていて、ソバ100gでは物足りなかったようです。余計に持ってきた分も、ペロリと平らげてしまいました。

負荷試験のあとで説明をするのですが、「意外とあっさり食べられたでしょ?」と言うこともあります。結果論となってしまいますが、「何を怖がっていたのだろう」と思ってしまう方も多いと思っています。こんなに美味しそうに食べてしまうと、そういう後悔を感じてしまうことでしょう。

アレルギー症状が誘発されるために除去しなければならないケースもありますが、親御さんが心配で食べさせられないものの結構あり、それを一般的に治りづらいとされる「ソバだから」、「エビだから」と思っていては、なかなか前に進めないと思っています。心配のし過ぎも、“独り相撲”になってしまう可能性もあります。

医師が除去を勧めることも少なくありませんが、特に数値がさほど高くなければ、積極的に負荷試験を行なう姿勢が必要だと思っています。