「すーい、すーい、すい、いけべ~♪」、新潟県民なら耳にしたことのあるメロディだと思います。
県内のスキー場のCMで流れるミュージックです。週末に子ども達を遊びに連れていくのも私の“仕事”で、息子に「今週はどこに行きたい?」といくつか候補を挙げて聞いてみると、「スキー」と言います。昨年、スキー場でスキーを履かせた途端に転び、「もうやりたくない」と言いましたので、そり遊びをしてきました。
今年もそり遊びをさせたいと思っていましたので、今回はいけべーでおなじみの池野平温泉スキー場に行ってきました。
ここはおススメです。昨年は室内でそり遊びをしましたので、天候が悪ければこちらが良いのですが、天候が悪くなければ池野平温泉スキー場が超おススメです。
キッズ用のエリアにゆるやかな斜面があり、そこでそり遊びができるのですが、ポイントは2つあります。ひとつは斜面を登るエスカレーターが付いていること。滑り終わったら、またエスカレーターに乗れば、滑って降りてこられるのです。2つ目は、それが無料で楽しめることです。そりも貸して頂いたので、タダでフルに遊ぶことができました。天候もよく、最高でした!。
ゲレンデに着いた途端、「すこやかの先生だ」と声を掛けられました。アレルギーで通院しているお子さんのお母さんでした。プライベートを見られるのは、ちょっと恥ずかしい…。
一緒にいたお子さんの足にはスキーとスキーブーツが!。お父さんがオリンピックを目指して特訓しているのだそうです。かなり上手そうです。片や、そり遊び(涙)。そういうところで大きな差がついているのですね。
先日、ある園にエピペンの講演に行ってきたのですが、そこの園長はとにかく熱心でした。
園の先生は保育のプロであっても、食物アレルギーのことは詳しく知りません。これまで学ぶ機会がなく、急にエピペンを扱うように言われ、内心は不安で不安で仕方ないと思うのです。
それでも多くの園や学校の先生方が「子ども達を守るため」と勇気を振り絞って、前向きに取り組んでいます。頭が下がる思いです。
ここ最近は、連日食物アレルギーの診断書の希望者が当院を訪れています。普段から当院にかかっている患者さんの多くは、これまでの1年で負荷試験をやっているので、卵や乳が少し食べられるようになったなど、何らかの進歩があるので、その進歩を感じながら診断書を書いています。
地元上越市は、同業者から当院への紹介はほとんどありません。「食物アレルギーなんて除去しておけばいい」という古い考え方の医師が多いようで、一部の医師が「家で少し食べさせなさい」と言っています。「何かあったら怖い」という親御さんの気持ちを無視して、しかも当院が食物負荷試験をやっていることを知っていて紹介しないのだから、たちが悪いとしか言いようがないのです。
それなりの患者さんが「専門医にかからなければ前に進めない」ことを知っているので、当院に相談に来られる初診の患者さんが増えています。多くの患者さんが、これまでとの医療の格差に驚いています。
逆に、それを感じてもらわないと困るのです。私は上越のレベルアップを図るために頑張っているのであって、多くの同業者が時代と逆行したことをやっており、それを変えなければいけないと思っています。このままでは、上越近隣の患者さん達は、ガイドラインに沿った医療を受けられないことになります。
日々アレルギーにこだわった医療をしていて感じるのは、特に食物アレルギーのことなのですが、“医師が時代に取り残されているのではないか”ということです。
冒頭に述べたようにスキーが全くできないうちの子と、オリンピックを目指し日々努力しているお子さんの間には、既に大きな差が存在しています。年齢に大きな差はなくともです。
園や学校の先生は、子どもを守るために必死に勉強しようとしているのですが、やはり子どもを守る医師の多くに食物アレルギーを学ぼうという気概が感じられないのです。実際、食物アレルギーで困っている親御さんの方が、アレルギーが専門でない小児科医よりは食物アレルギーのことをよく知っていることからも理解できると思います。
毎日欠かせない食生活に大きな不安を持ち、多くの親御さんが適確な情報も与えられずに、自ら情報を集めて、何とか対応しているのが現状でしょう。日々コツコツと努力を積み重ねているので、医師との知識の差が逆転してしまうということが起こってしまうのでしょう。
園の先生からすれば、エピペンの注射はやりたくない行為だと思います。先日、ある園長からこんなことを言われました。「うちの園にエピペンを持っているお子さんが在籍している限りは、来年も再来年も先生に来て講習をして欲しい」ということでした。
もちろん、お安いご用です。その園長先生の中にプロ意識を見た気がします。その向上心たるや、半端ではありません。
自分に手に負えない患者さんを紹介するのもプロ意識だと思っており、同業者の奮闘にそろそろ期待したいと思っています。


