先週末は、京都で日本アレルギー学会がありました。
私も発表があったため、それなりの労力を払いました。ホッと息をつく間もなく、診療は連日ありますし、毎週水曜午後の講演活動も途切れることなく、続いています。更に、昨日は夜間休日診療の仕事があり、22時まで仕事でした。
そんな中でもドラマはチェックしています。やはり話題となっているドラマは観ておかないと(笑)。具体的には、「花咲舞が黙ってない」、「アリスの棘」、「ルーズベルトゲーム」などです。
その中で、一番人気は「花咲舞が黙ってない」です。昨年、高視聴率を記録した「半沢直樹」の女性版とも言え、前評判も高く、実際に最も視聴率は高くなっています。決まり文句は、半沢直樹では「倍返し」ですが、今回のドラマでは「お言葉を返すようですが」となっています。
実は、今回のアレルギー学会でもこんな会話がなされました。
ある先生が、アナフィラキシーのケースを報告されたのですが、抗ヒスタミン薬を早めに内服させることで、重症化に至らなかったというものでした。
その先生の主張はこうです。最近はエピペン、エピペンと言われているが、抗ヒスタミン薬の内服により重症化を予防できたので、もっと内服薬にも力を入れるべきではないかというものだと理解しています。
エピペンの適応と思われるのですが、エピペンは使用せず、内服薬で何とかなっていました。その発表の仕切り役は日本の第一人者の先生でしたが、「エピペンを使ってもよかったのではないか?」とコメントしたところ、先程の「お言葉を返すようですが」という言葉が出たのです。つい、ドラマのことを思い出してしまいました。
日本小児アレルギー学会が、一般向けエピペンの適応として、いくつかの具体的な症状を提示し、早めに対応する方向性を示しました。今回の発表を聞いていて、私も「どうしてエピペンを使わないのだろう」という思いはありました。
結果的に使わずに済んだので、使わなかった判断も正しかったのかもしれません。ただ、内服に固執してエピペンの投与が遅れては意味がありません。そもそも内服薬は、蕁麻疹のみ、もしくは呼吸器症状や消化器症状の軽い場合のみ適応があります。
双方、なかなか自分の主張を最後まで譲りませんでした。
蕁麻疹以外にも症状が出ており、個人的にはエピペンを打ってもよかったと捉えています。たまたま、使わずに済んだだけなのかもしれず、「だからエピペンは必要ない」という結論にはならないのだろうと思っています。
医師の言うことが違えば、患者さんは混乱してしまいます。医師に意見の差はあってもおかしくはありませんが、差を少なくする努力も必要なのだろうと思っています。


