小児科 すこやかアレルギークリニック

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一体感
2014年06月26日 更新

日本のワールドカップが終わりました。

日本人の多くがワールドカップでの必勝を祈願していたと思っており、日本に「一体感」のようなものを感じていました。

正直、私は「にわか」の部類なので、サッカーは詳しくありません。4年に一度のお祭りなので、マスコミも相当に煽っていた印象は拭えません。

初戦を落とすと、グループリーグを突破する可能性は10%以下という過去のデータがあるらしいのですが、そういう不利な状況を覆して、グループリーグを突破した過去の国の例をテレビ番組で挙げていました。どれも強豪国ばかり。日本のような世界ランク40位台のチームではないようです。

既に日本チームへのバッシングが始まっているようですが、メディアに乗せられた方がやりどころのない怒りを感じているのかもしれません。

あくまでシロート目線ですが、昨日の試合の前半は、コロンビア陣内に攻め込み、明らかに優勢に試合を進めているように見えました。「もしや」という淡い期待を抱かせてくれて、私はいい夢を見させてもらったと捉えています。

昨日も水曜の午後、講演が入っていました。

あまり触れたくないのですが、ちょっと手違いがありました。私が約束の時間にある学校に行くと、研修会があるとは聞いていないと言われてしまいました(涙)。

担当者も不在で確認できませんでした。ただ、校長先生の機転で、臨時召集をかけて下さいました。私ももどかしさを感じていましたが、お膳立てをして下さったので、気持ちを切り替え、いつも通りお話しさせて頂きました。

急な話で学校の先生方も驚かれたとは思いますが、ほとんどの先生が集まって下さり、私の話を熱心に聞いて下さいました。やはり食物アレルギー、特にアナフィラキシー対策は学校側にも関心が高いといつもながら思わされます。

いつも感じるのは、学校の先生方の「一体感」です。一体になって「子ども達を守ろう」という気迫を感じます。残念ながら、医師の世界では、普段こんな感じを抱くことはありません。

東京調布市の死亡事故以来、明らかに園や学校では食物アレルギー対策が進んでいます。一方で、県内の医師の間は“無風”状態のように感じます。

これまでの医師の食物アレルギー対策と言えば、言い方は悪いのですが、“臭いものにはフタ”的な感じだったように思います。ほとんどの医師が「食物負荷試験」には全く興味がなく、アレルギー検査の数値が少しでも出ていると「卵は一切除去」、「乳製品は摂るな」と一言言うだけでした。

時代が変わり、食物アレルギーの対策も大きく変わっていきます。ごく一部の専門医ですが「食物負荷試験」を推奨し、検査が出ていても食べられる可能性があることを患者さんに伝え、アナフィラキシーのリスクを背負っても「食べさせてあげたい」と願い、負荷試験に取り組んできました。

食べさせてみて、症状が誘発されれば、食物アレルギー確定となります。食物アレルギーがあれば、誤食も想定されますので、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬をあらかじめ処方しておくことも立派な対策のひとつです。多くの非専門医は処方すらしていないのが現状です。

最近は、リスクを図る負荷試験も推奨されていて、わずかに口にしただけでもアナフィラキシーを起こしうるのか、それともそうでもないのかを親御さんは知っておくべきで、重症な患者さんでも負荷試験をやるべきと言われてきています。

今週末もアレルギー関係の学会に出掛けてきます。最近は、学会で食物アレルギーが取りあげられることも多く、関心を持つ小児科医も増えてきています。その会場での「一体感」はハンパありません。先程述べた学校の先生方の一体感以上のものを感じています。

それに大いに刺激を受け、さらに学び、多くの患者さんに正しい知識を広めたいと思います。もちろん、県内にも食物アレルギーに関心を持つ医師は増えてはきています。ただ、その地域の中核となるようなベテランの先生方があまり興味を持って頂けないようで、そういう医師の元から困り果てた患者さんが当院に相談に来られるのです。

診療中にそういう患者さんが受診されると、「一体感」とは真逆の「疎外感」すら感じます。

ワールドカップでちょっと感じた日本全体の「一体感」を、食物アレルギーに関してですが、県内の医師の間にも感じる時代が来るのであろうか?と思っています。

PS:昨日は講演の後、自宅に戻り、子ども達を上越市大島区のホタルの名所にホタルを見に行きました。ホタルを守る会のようなものがあるらしく、ボランティアの方が「例年にないくらい今日は最高だ」とおっしゃっていました。おススメです(笑)。